出版社内容情報
大田南畝,狂名四方朱良は天明の江戸庶民を熱狂させ,のちに蜀山人を号して狂歌史に不動の位置を占めた.生涯を小官吏として精励恪勤した幕臣であったが,その,和漢に通じた学才,当意即妙の機智は,狂歌のみならず,漢詩文,戯作,随筆などに爛熟の江戸中期第一等の文人として才筆を揮わせた.今回待望久しかった索引が付され,南畝の多彩な文業の隅々まで照明があたるところとなった.〈第2次刊行〉
内容説明
あまたの南畝の編著中、もっとも名高いものの一つで、もっとも長大にして、漢詩集『南畝集』とともにもっとも長い時間をかけて成立した『一話一言』を収める。本巻には、自筆本『一話一言』(本全集第十二~十五巻所収)には見られないが、現存する転写本あるいは活字本『一話一言』に収載されている諸項目を、補遺参考篇一~三として収めた。
目次
難船紀聞
五松館筆語抄
池田氏筆記
碁打の花見
上田秋成手書
渡辺幸庵対話抄書
摂州有馬湯山町古文書
深川四軒寺町鯉屋所蔵書画
雲茶店古物会初集・同二集
躬弦和文并和歌〔ほか〕