出版社内容情報
大田南畝,狂名四方朱良は天明の江戸庶民を熱狂させ,のちに蜀山人を号して狂歌史に不動の位置を占めた.生涯を小官吏として精励恪勤した幕臣であったが,その,和漢に通じた学才,当意即妙の機智は,狂歌のみならず,漢詩文,戯作,随筆などに爛熟の江戸中期第一等の文人として才筆を揮わせた.今回待望久しかった索引が付され,南畝の多彩な文業の隅々まで照明があたるところとなった.〈第2次刊行〉
内容説明
本巻には、随筆『一話一言』のうち巻一より巻十二までを収めた。原則として南畝自筆本を底本としし、自筆本が伝存しない巻については、転写本を底本とした。
目次
蝦夷風俗
下野国護竜山土中出現縁起
清の賈船漂着書付
比丘尼本寺
風雅集度会朝棟の歌
紀伊・伊予・安芸方言
冷泉為久の歌
内山賀邸の歌
町火消もろせ組
尼法師の発句〔ほか〕