プラトン全集〈12〉ティマイオス・クリティアス

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  • サイズ A5判/ページ数 326p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000904223
  • NDC分類 131.3
  • Cコード C1310

出版社内容情報

正確,平明な訳と,周到,懇切な注・解説・索引,決定版として定評ある本全集を,多くの御要望に応えて,ここに再刊いたします.人間や自然についてさまざまな問題が山積し,生き方や価値観が問い直されている今日,日常語による対話をもって,思想や生活のあらゆる領域にわたり,根源に至る思考をめぐらしたプラトンの著作は,われわれに豊かなインスピレーションを与えてくれるはずです.〈第5次刊行〉

目次

ティマイオス
クリティアス

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

66
27日未明、充実した内容の月報通読で読了。この月報、文庫本なら30頁ほどの分量もある。書き手も山田晶(デミウルゴスについて)と太田秀通(アトランティスとプラトン)、A・E・テイラー(プラトニズムとその影響)の各氏。デミウルゴスとは、世界をつくる神で『ティマイオス』の鍵を握る。  2023/06/27

34

18
中世への影響力という点ではプラトン随一の本。おもしろいので文庫化されるべき。プラトンにおいて、イデアは「それ」とか「これ」といった代名詞で示すことはできず、これこれしかじかの事物と同名異義的に名詞でのみ示しうる。しかしイデア自体は可感的なものではなく、ロゴスを通して知りうるのみ。ではどのようにして可知的なものと可感的なものは、現実においてその接点を見出すことができるのか? その「場」を与えるもの、つまりコーラによってというのがプラトンの(というかティマイオスの)議論。他にも神的な原因の議論とかおもしろし。2017/03/08

Bartleby

15
プラトンの宇宙論。のちのネオ・プラトニズムにも多大な影響を与えたド言われる。対話篇と思っていたが、ほとんどティマイオスのひとり喋りだった。神話と科学が渾然となったふしぎなテイストの本。土、水、火、空気の4元素を幾何学図形に対応させているところが面白い。あのプラトン立体もその文脈で登場。今から見れば荒唐無稽とはいえ、議論は精緻であり、当時の知の最先端だったことがわかる。「クリティアス」は大西洋に沈没した伝説のアトランティス大陸に関する詳細な記述だった。SF小説みたいに楽しめた。2023/06/29

Bartleby

12
晩年のプラトンによる壮大なコスモロジー。ユニークなアイディアがいくつもあってこの本が多くの思想家たちの想像力を刺激してきたというのも頷ける。ただ神話のように読めば面白いのだけど、哲学書としてはどう読むのがいいのか、まだよく分からない所もある。この本が影響を与えたものをある程度読んでから戻ってくるとまた新しい面が見えてきそうな気がする。2014/07/01

てれまこし

7
ティマイオスはかつて大きな影響力をもちながら今日では読まれなくなった一篇。三角形から構成された宇宙という似非科学が今日の哲学での居場所を失ったから。だがラヴジョイの『大いなる存在の連鎖』を読むと、今日の自然主義と歴史主義の双方の母胎となるプラトン哲学の両義的な意味がよくわかる。超越論的世界の完全性は理想を彼岸に置くことになるが、その形而上学的秩序が此岸の世界にも貫通しているということになると世俗世界にも善性を期待できる。物質と精神、客観と主観、必然と自由の二元論が接続してしまう。哲学史はプラトンへの脚注だ2020/01/29

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