出版社内容情報
近代日本の起業家たちの、破天荒な一生の物語。
明治・大正期に、モノづくり大国・日本の基礎を築いた起業家たちの、破天荒な一生の物語。現代ビジネスマンを奮い立たせてくれる一冊。
萩原朔太郎が、かってこのようなことをいっている。「……今日に於て商業はもはや昔の精神を失ってしまった。現代の商業は、何の冒険でもなく英雄的な叙事詩でもない……」。
▼では日本の商業が「浪漫的な冒険」であり、「詩」であった時代とはいつのことか。それが本書でとりあげる明治・大正期である。
▼この時代は、まったくの無一文の若者であっても成り上がろうとする強烈な情念さえあれば、不可能を可能にし、無から有を生ぜしめることができた時代であった。
▼本書は明治・大正期に功成り名を遂げた、恵比寿ビールの馬越恭平、カルピスの三島海雲、日産コンツェルンの鮎川義介、東武鉄道の根津嘉一郎、セイコーの服部金太郎といった計24名の実業家たちの伝記をひもといていくことによって、21世紀のベンチャー・ビジネスマンたちがデフレの荒波をものともせずに、ふたたび「浪漫的な冒険」の大海原に乗り出し、成功をつかみ取ることを願う書である。
[第1部]災い転じて事業を成す
●高島嘉右衛門―易学者にして横浜高島町の生みの親
●福沢桃介―諭吉の養子にして世紀の美男相場師
●馬越恭平―「恵比寿ビール」の生みの親 ほか
[第2部]戦略に優れた企業家たち
●岩谷松平―近代的広告の先駆者
●五代友厚―大阪財界の礎をつくった男
●武藤山治―「温情主義経営」を実践した鐘紡の立役者 ほか
[第3部]この業界にこの人あり
●松永安左ヱ門―巨大な情念をもった電力の鬼
●御木本幸吉―ミキモト・パールに賭けた情熱
●服部金太郎―セイコーをつくった近代資本主義者 ほか
内容説明
日本をつくった起業家たちの魅力あふれるロマンの物語。
目次
第1部 災い転じて事業を成す(高島嘉右衛門―易学者にして横浜高島町の生みの親;福沢桃介―諭吉の養子にして世紀の美男相場師;馬越恭平―「恵比寿ビール」の生みの親 ほか)
第2部 戦略に優れた企業家たち(岩谷松平―近代的広告の先駆者;五代友厚―大阪財界の礎をつくった男;武藤山治―「温情主義経営」を実践した鐘紡の立役者 ほか)
第3部 この業界にこの人あり(松永安左ヱ門―巨大な情念をもった電力の鬼;御木本幸吉―ミキモト・パールに賭けた情熱;服部金太郎―セイコーをつくった近代資本主義者 ほか)
著者等紹介
鹿島茂[カシマシゲル]
1949年神奈川県生まれ。東京大学文学部仏語仏文学科卒業、同大学院博士課程修了。共立女子大学助教授を経て、現在同大学文芸学部教授。著書に『馬車が買いたい!』(平成3年サントリー学芸賞)、『職業別パリ風俗』(平成12年読売文学賞)(以上、白水社)、『子供より古書が大事と思いたい』(青土社、平成8年講談社エッセイ賞)などがある
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