文学は何の役に立つのか?

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文学は何の役に立つのか?

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  • サイズ 46判/ページ数 342p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000617079
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

文学は、私たちの人生や社会に対して、どんな意味があるのだろうか。人間の生を真摯に見つめ、現代の問題群に挑み続ける小説家が、文学の力を根源から問う。大江健三郎、瀬戸内寂聴ら、先人たちの文業にも触れながら、芸術や社会へと多岐にわたる自らの思考の軌跡をたどる。読者を新たな視座へと誘うエッセイ・批評集成。


【目次】

Ⅰ 文学の現代性

 文学は何の役に立つのか?
 死までの遠近──ジョブズ、私の友人、ハイデッガー
 初めてゲラを手にした時
 予測不能な世界を生きるために──『本心』連載を終えて
 AIで亡き母を蘇らせたら
 また新たな基礎的教養書の登場
  ──キャスリン・ペイジ・ハーデン『遺伝と平等──人生の成り行きは変えられる』
 予期せぬことがなくなって──アンケート「予期せぬ笑い」
 初めて真剣にワインを飲んだ日
 傷ついた人間の痛みを語り抜く意志──ハン・ガン氏のノーベル賞受賞に寄せて
 崩れ落ちてゆくような成熟──金原ひとみ『パリの砂漠、東京の蜃気楼』
 “納得”することの他者性──遠野遥『改良』
 奇妙な一年
 作家と百年──『文藝春秋』創刊百周年に寄せて
 ゼロ年代のドストエフスキー
 〈影響〉の構造化と愛──『白痴』(ドストエフスキー)を中心に
 三島戯曲の世界──フランス語版三島由紀夫戯曲集Le The?tre selon Mishimaに寄せて

Ⅱ 過去との対話

 個人と国家、そして諦念
 鴎外の政治思想──『阿部一族』論
 父子──古今名作散歩
 体験、証言、記憶──成田龍一『「戦争経験」の戦後史』
 恢復と自己貸与──ハン・ガン『すべての、白いものたちの』
 事後的に発見され、新たな起点となる──私と安部公房
 「日本」について質問された人──追悼 ドナルド・キーン
 天性の人の語り手──瀬戸内寂聴さんのこと
 瀬戸内文学の再評価に向けて──追悼 瀬戸内寂聴
 「踏まえるべきもの」の絶えた時代に──追悼 古井由吉
 大江以後も書き続けるということ──追悼 大江健三郎
 戦後民主主義と文学
 『オッペンハイマー』論──オッペンハイマーとクリストファー・ノーランの倫理

Ⅲ 文学と美

 「国家」と「自然」
 新しい辞書のための四つの言葉の定義──ことば、ぶんじん、カッコいい、あい
 メビウスの輪を歩く人間──写真と安部公房
 二度目の「さようなら」はなかった
 実在を追究しないことの自由
 領域としての黒──ヴァロットンの木版画
 ボードレールの女性観──その一元性と多元性
 豊饒なるゲルハルト・リヒター展
 愉しいル・コルビュジエ
 音楽も環境次第
 「手書き」の文字と毛筆
 「報酬性」と「懲罰性」

特別付録──弔 辞
 ドナルド・キーンさんへの弔辞
 瀬戸内寂聴さんへの弔辞
 大江健三郎さんへの弔辞

  あとがき

内容説明

文学は、私たちの人生や社会に対して、どんな意味があるのだろうか。人間の生を真摯に見つめ、現代の問題群に挑み続ける小説家が、文学の力を根源から問う。大江健三郎、瀬戸内寂聴ら、先人たちの文業にも触れながら、芸術や社会へと多岐にわたる自らの思考の軌跡をたどる。読者を新たな視座へと誘うエッセイ・批評集成。

目次

1 文学の現代性(文学は何の役に立つのか?;死までの遠近―ジョブズ、私の友人、ハイデッガー ほか)
2 過去との対話(個人と国家、そして諦念;〓外の政治思想―『阿部一族』論 ほか)
3 文学と美(「国家」と「自然」;新しい辞書のための四つの言葉の定義―ことば、ぶんじん、カッコいい、あい ほか)
特別付録―弔辞(ドナルド・キーンさんへの弔辞;瀬戸内寂聴さんへの弔辞 ほか)

著者等紹介

平野啓一郎[ヒラノケイイチロウ]
1975年、愛知県生まれ。北九州市出身。1999年、京都大学法学部在学中に投稿した『日蝕』により芥川賞受賞。数々の作品を発表し、各国で翻訳が紹介されている。2020年からは芥川賞選考委員を務める。主な著書は、小説では『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(ドゥマゴ文学賞受賞)『マチネの終わりに』(渡辺淳一文学賞受賞)『ある男』(読売文学賞受賞)等、評論・エッセイに『三島由紀夫論』(小林秀雄賞受賞)等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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trazom

103
平野さんの随筆は、いつも深い思索に導いてくれる。表題の講演で、著者は「「役に立つのか」でなく「価値があるか」と問い直すべき」と語る。役に立つかどうかで二分する現代社会の冷たさへの反問である。ドストエフスキー/森鴎外/安部公房/三島由紀夫/大江健三郎に対する文学論も鋭い。三島さんと大江さんを同時に評価する平野さんに戸惑いを覚えることもあったが、文学者が確乎とした思想を持ち、それを小説という形で社会に問うという意味では、今、平野さんこそが、文壇でのその役割を引き継いでおられるのだろう。味わい深い一冊だった。2025/08/23

chiro

4
作家であると同時に社会の動向に対しても常にメッセージを出し続けている著者のエッセイ・批評集。著者の思考がよくわかるとともにその作品から感じられる人間性がこの著作にも如実に現れている。オッペンハイマーについての批評はノーラン論としても面白く読めた。2025/08/09

ゆびわ

3
タイトル買いしたけど中のエッセイの一つだったので、ちょっと残念だったけど、作者の思う文学の話とか色々共感できる部分もあって良かった。 平野さんの作品はまだ読んだことないので、ある男あたりを読んでみたいなあ。2025/08/14

natsumi

1
自分も社会の中で正気を保つために文学を読んでいる側面はあるかもしれない。言語化できない気持ちや内に秘めるような考えが文学によって昇華され、助けられることがある気がする。2025/08/11

くんぎ

0
ついばんで読んだ2025/08/23

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