出版社内容情報
英語、ドイツ語、フランス語といった欧米諸語とは異なる、もう一つの「教養語」。近現代日本はその言葉、中国語を追い求めていた。訓読による漢文ではない、ラジオや講師の〈声〉を通じて喚起される生きた中国語は、どのように受容されてきたのか。第23回アジア太平洋研究賞受賞論文、待望の書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
94
戦中、満鉄による中国語検定、なんてあったんですね。 博士論文加筆修正。第23回アジア太平洋研究賞本省受賞論文2025/08/18
Go Extreme
1
外国語としては英・独・仏語が中心 実学と教養という対立する認識 近代以降の大衆的な音響的メディア 中国大陸の共通語 ラジオの支那語講座 時文のような中国語学習誌 中学校での漢文教授との連携 時局の要求に応じた中国語教育の進歩発展 音声言語を視覚化する工夫 NHKの中国大陸での取材班 倉石武四郎の中国語教育改革 理解を伴わない漢文訓読法への批判 戦後の中国語教育の再建 東京大学教養学部Eクラス 工藤岱の基礎語学という理念 語学と文学の融合 一般教養としての中国語 日中相互理解と友好を深めるための手段2025/05/07