出版社内容情報
戦時期も日本から船ですぐに行くことができた東洋のパリ、上海。白系ロシア人や亡命ユダヤ人が流入し、西洋と東洋の接点でもあった租界では、日本軍の占領下も芸術活動が活況を呈していた。戦後日本の文芸復興を担った人々も活躍した上海租界での芸術活動を、新資料を基に生き生きと描き出す。
内容説明
戦時期も、日本から船ですぐに行くことができた東洋のパリ、上海。アヘン戦争以降、租界に居留していた西洋人に加え、白系ロシア人や亡命ユダヤ人が流入し、そこは西洋と東洋の接点でもあった。戦後日本の文芸復興につながる上海租界の芸術活動を、コンサート批評を書き続けたグロボワと、多くのアーティストのアジアツアーを実現したストロークを中心に、生き生きと描き出す。
目次
第1章 ラトビア生まれの興行主、アウセイ・ストローク
第2章 フランス人音楽評論家、シャルル・グロボワ
第3章 女性冒険家クロード・リヴィエール
第4章 グロボワの音楽評論、楽壇の灯台として
第5章 ストロークのアジアツアー
第6章 上海バレエ・リュスの軌跡と遺産
第7章 戦争に抗う芸術家たち
第8章 戦後、花開く上海人脈
エピローグ―戦後のグロボワ
著者等紹介
井口淳子[イグチジュンコ]
専門は音楽学、民族音楽学。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了、文学博士。大阪音楽大学教授。主な研究テーマは中国農村の音楽・芸能、および東アジアの洋楽受容(とくに上海租界と大阪)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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