出版社内容情報
自由民権運動は、幕末維新変革が必然化した、いわば変革の第二段階としての巨大な国民形成運動であった。維新変革と自由民権を、密接に絡み合いながら展開する一連の歴史過程として把握する見通しのもと、下巻では、征韓論を巡る太政官政府の分裂から西南戦争終結に至るまでを描く。自由民権運動を捉え直す画期的な通史叙述。
内容説明
「幕末維新変革」と「自由民権運動」をいかに架橋するのか―。分断して捉えられがちだった維新変革と自由民権を、密接に絡み合いながら展開する一連の歴史過程として詳らかに描き出す、著者年来の課題意識に基づく渾身の書きおろし。下巻では、有司専制に対する抵抗の諸相を明らかにして、西南戦争と自由民権運動家たちの関わり、その後の展開を描く。
目次
第3部 大阪会議と立憲政体の詔(征韓論分裂と民選議院設立建白;岩倉・大久保政権の緊急対応;民権結社の簇生とその矛盾;大阪会議・「立憲政体樹立の詔」と地方官;木戸・板垣提携ラインの分裂と太政官政府の反撃;江華島事件と対朝鮮強硬姿勢の確立)
第4部 有司専制への諸抵抗(日朝修好条規締結と政府攻勢化の第一歩;太政官政府の全面的攻勢化;有司専制への抵抗の諸相;士族反乱の続発、そして西南戦争;西南戦争と自由民権(1) 熊本城攻防戦期
西南戦争と自由民権(2)包囲解除~終結期)
著者等紹介
宮地正人[ミヤチマサト]
1944年生まれ。東京大学史料編纂所教授、同所長、国立歴史民俗博物館館長を経て、現在、東京大学名誉教授。専攻は日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 新アメリカ論