四書

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  • サイズ 46判/ページ数 362p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000615747
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

出版社内容情報

黄河のほとり、第九十九更生区。知識人たちはここで「こども」に監督され、再教育を受ける。解放を夢みて狂騒的な鉄鋼農業生産に突き進む彼らを、やがて無謀な政策の果ての大飢饉が襲い……。不条理な政治に翻弄される人間の痛ましくも聖なる苦闘を、「四つの書」の形式で語る。大躍進時代を彷彿とする歴史の暗部に挑んだ意欲作。

内容説明

黄河のほとり、第九十九更生区。知識人たちはここで「こども」に監督され、再教育を受ける。解放を夢見て狂騒的な鉄鋼農業生産に突き進む彼らを、やがて無謀な政策の果ての大飢饉が襲い…。不条理な政治に翻弄される人間の痛ましくも聖なる苦闘を、『天の子』『旧河道』『罪人録』『新シーシュポスの神話』―「四つの書」の形式で語る。大躍進時代を彷彿とさせる歴史の暗部に挑んだ代表作。マン・ブッカー国際賞最終候補、フランツ・カフカ賞受賞、フェミナ賞外国小説部門候補、紅楼夢賞審査員賞受賞。

著者等紹介

閻連科[イエンリエンコー]
1958年中国河南省の寒村に生まれる。高校を中退後、出稼ぎ労働に従事。20歳のときに人民解放軍に入隊し、部隊の創作学習班に参加する。80年代から小説を発表、92年に中編『夏日落』が発禁となり注目を浴びた。2004年の『愉楽』で老舎文学賞を受賞するも、『人民に奉仕する』(05)で再び発禁処分を受け、『丁庄の夢』(06)は一時販売中止になる。『四書』(11)は大陸で出版できず台湾で刊行されたが、翻訳がフェミナ賞外国小説部門とマン・ブッカー国際賞の候補作になる。14年にはフランツ・カフカ賞を受賞した

桑島道夫[クワジマミチオ]
翻訳家、静岡大学人文社会科学部教授。東京都立大学大学院博士課程中退。専門は中国近現代文学、日中比較文学文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

64
中国の暗黒史を戯画化し、聖書や神話を用いた離れ業で壮絶なディストピア世界を描き上げた傑作。これまでに邦訳された閻連科作品の中でも一二を争う衝撃作である。『炸裂志』『心経』が書かれる前の作品ではあるが、この段階での閻連科の集大成と言っても過言にはならないだろう。そこまで大部の作品ではないのに、聖書のメタファーと中国史のカリカチュアがたんまりと散りばめられているので濃密濃厚だった。中盤からの地獄絵図は圧巻だ。こちらを先に読んでいたら『太陽が死んだ日』のインパクトは弱まったかもしれない。2023/01/30

路地

51
四つの書(ほぼ三つ)が入れ替わる物語に初めはとっつきにくかったが、読み進めて作中人物の意識を詳らかにするためのユニークな仕掛けと理解する。大躍進政策と文化大革命を思わせる思想改造のための収容所で知識人が洗脳される様子、疑心暗鬼で出る杭を打つ人間関係、大飢饉で人肉食にまで至る悲惨な実態と、それに適応してしまう人間の狂気が熱量を持って描かれる。作中作者の異なる第四の書と、訳者による後書きまで読んで、神話が下敷きになっていること、「こども」は近衛兵を指していることがわかった。やはり中国文学は政治と切り離せない。2023/04/05

まこみや

44
全く途方もない物語だ。読み進むにつれて悪夢の底が抜けたような連鎖に胸苦しさを覚える。しかしこれは完全なフィクションではなく、かの数千万の死亡者を出した「大躍進政策」から「文化大革命」に至る史実と体験を踏まえている。カリスマ的指導者が自らの権力の集中と独占のために執る政治という暴力は想像を絶する苦痛と死を人民にもたらす。自身=国家と化した独裁者は「シーシュポスの神話」の如く同様な過ちを繰り返す。彼らに共通するのは嘘と大言壮語によるメディア操作である。対岸の火事ではなく、いつでも此岸で起こりうることなのだ。2025/02/09

ROOM 237

15
中国の大躍進政策〜飢饉の失策を血肉で描いた閻さんの真っ赤な世界は、毛沢東思想が嫌う方向にある宗教的哲学をベースに筆の力で訴えた大傑作。終わりなき集団奴隷生活への適応は時として調和をもたらすが、思考停止と全体主義が行きつく先は?と閻さんは警鐘を鳴らす。他人の精神的苦痛のエンタメ化、お上の無茶な目標設定に自己犠牲を強いられ麻痺し暴走する様子が延々と続き、彼らが出口や光を探す希望と体力を待ち望むように読んだ。紅衛兵を思わせるこどもが指揮を執る思想改造、中国で美徳とされる行いは理解し難いが益々興味が湧く国である。2023/07/21

ぎじぇるも

10
前半はスポ根もののように読めた、飢饉以降が圧巻。大躍進政策は現実におき、これよりも酷い状況になっていたんだろう。人間が暴力で社会を統制し始めると知識人は追放される。学問や知識や信仰や技術は身を助ける。あまりにも大きな災禍のもとでは全てが曝け出される。同じ人間だから。達成しても達成しても次の条件を求められる地獄は人生のようでもあり、普通に我々が暮らしてる日本社会の賃労働でも再現性があり、普遍的なテーマになっているなと思う。ノーベル文学賞をとれ。2023/06/06

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