オーウェルの薔薇

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オーウェルの薔薇

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  • サイズ 46判/ページ数 398p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000615662
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

ジョージ・オーウェルが一九三六年に植えた薔薇の生き残りとの出会いから、見過ごされてきた彼の庭への情熱に光をあて、精神の源を探るソルニット。豊かな思索の旅は、オーウェルの人生とその時代から、化石燃料としての石炭、帝国主義や社会主義と自然、花と抵抗をめぐる考察、薔薇産業のルポ等を経て、未来への問いへと続く。

内容説明

ジョージ・オーウェル(一九〇三‐五〇)が一九三六年に植えた薔薇の生き残りとの出合いから、見過ごされてきた彼の庭への情熱に光をあて、精神の源を探るソルニット。思索のそぞろ歩きは、オーウェルの生涯をたどりつつ、化石燃料としての石炭と採掘労働、帝国主義や社会主義と自然、花と抵抗をめぐる考察、現代の薔薇産業などを経て、未来への問いへと続く。

目次

1 預言者とハリネズミ
2 地下にもぐる
3 パンと薔薇
4 スターリンのレモン
5 隠棲と攻撃
6 薔薇の値段
7 オーウェル川

著者等紹介

ソルニット,レベッカ[ソルニット,レベッカ] [Solnit,Rebecca]
1961年生まれ。作家、歴史家、アクティヴィスト。カリフォルニアに育ち、環境問題や人権、反戦などの運動に参加。1988年より文筆活動を始める

川端康雄[カワバタヤスオ]
日本女子大学文学部教授。専門はイギリス文学、イギリス文化研究

ハーン小路恭子[ハーンショウジキョウコ]
専修大学准教授。専門は20世紀以降のアメリカ文学、アメリカ文化研究。訳書にソルニット『説教したがる男たち』『わたしたちが沈黙させられるいくつかの問い』(左右社)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

107
1936年英国ウォリントンの庭にオーウェルは薔薇の苗木を植えた。彼の趣味はガーデニングだった。著者は2017年にその庭を訪れて、その薔薇が今でも存在することを知り、感動を覚える。薔薇という植物を足掛かりに、オーウェルの著作からの文章を引き合いに出し、政治、文化、産業、文学論を展開する。ディストピア小説「1984」で主人公ウィンストン・スミスは黄金郷を夢で登場させ、ジュリアとの愛の象徴の場所とした。前著「ウォークス」と同様に著者のエッセイは蛇行する川のように流れて、その川幅の広さに感嘆する。2023/02/12

kaoru

77
『1984年』『動物農場』で有名なオーウェルの生涯を紐解き、彼の愛した薔薇を通じて西欧の諸問題を考察する著書。ソルニットは囲い込みが誘発した産業革命の弊害、スペイン内戦、薔薇の写真で有名な女流写真家モドッティ、帝国主義、英支配階級と大西洋の奴隷貿易、コロンビアの薔薇工場など西欧社会の断面を切り取りつつオーウェルの人生を追う。結核を患いながら全体主義を鋭く批判した彼は晩年にジュラ島に移住しそこで薔薇など様々な植物を植えて楽しんだ。「現代の世界は、美しく見えても忌むべき手段で作り出されたものにあふれている」→2023/01/05

ケイトKATE

49
「抵抗する作家」のイメージが強いジョージ・オーウェルが、ガーデニングを趣味としていたのと薔薇を育てていたのは意外であった。オーウェルとって薔薇をはじめ植物を育てることは、戦争の時代を生きたオーウェルの癒しの時間であった。一方、レベッカ・ソルニットは薔薇が太古から現代まで人間を魅了し続け、魔力にもなって人間を翻弄していると指摘している。ソルニットは、オーウェルの薔薇をきっかけとして、人間が自然との触れ合いが思考を広げる役割を果たしていることを教えてくれる。飛躍した文章はあるが、示唆に富んだ作品である。2022/12/10

kan

27
オーウェルが実は庭づくりが好きで薔薇を植えていたことを取っ掛かりにした、オーウェルの生涯や思考と現代社会をぐるぐると考えるエッセイ集のように読んだ。散文調で難しい章もあるが、現代も続く全体主義的思考や権威主義への批判、弱い立場の者への眼差しが全章に通底する。オーウェルが「人間でないものたちとの共同作業」を愛したのは何となく理解できる。庭づくりは政治的で、現状を分析し未来を構築する作業である。人間を見つめ書いたからこそ、自然に癒されると同時に自然を管理し手中にしようとする思いがあったのではないかと想像する。2023/03/19

コニコ@共楽

26
図書館に予約していた順番がようやく回ってきました。冒頭で”1936年の春のこと、ひとりの作家が薔薇を植えた。”という文が繰り返されます。著者、ソルニックは、オーウェルの植えた薔薇から思考をはじめ、現代を映す社会問題へとそぞろ歩きしていきます。植民地での搾取、炭鉱の階層闘争、女性参政権運動(「パンと薔薇」ストライキ)と時と場所の枠を超えていき、最終章で『1984年』の再考へと集約していきます。オーウェルのディストピア的な面だけでなく、豊かな自然と共存する面も洞察していて大いに感じ入りました。2023/05/14

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