出版社内容情報
低成長と高齢化で停滞する日本社会の各所から悲鳴が上がっている。東アジア諸国の中でも劣化した賃金、新しい貧困層の膨張。コロナ禍が明らかにした自助社会の限界を直視し、90年代以降進められてきたさまざまな政策を、福祉、政治、教育などさまざまな分野の研究者が徹底検証。ありうべき社会像を提示する。
内容説明
低成長と少子高齢化で停滞する日本社会の各所から、悲鳴が上がっている。脆くなった社会をコロナ禍が直撃し、言われるような「自助社会」の行き詰まりは誰の目にも明らかになった。一九九〇年代以降進められてきたさまざまな政策を、社会福祉、政治、行政、教育など、多彩な分野の第一線の研究者たちが徹底検証。
目次
序章 自助社会をどう終わらせるか
1部 自助社会の揺らぎと包摂型政策(ガラパゴス化する日本のワーキング・プア対策;すべての家族への支援をどう進めるか―家族政策の分断から包摂へ;誰も排除しないコミュニティの実現に向けて―地域共生社会の再考;犯罪をした障害者を孤立させないために―「自立」から「依存」へ)
2部 パンデミックの衝撃と転換点(コロナ危機は社会民主主義的合意を作るか;コロナ危機は自由民主主義を変えたのか;「地域責任」と地方分権の限界―コロナ対応を例として)
3部 包摂型社会を展望する(メリトクラシーを「弱毒化」するために;個人化の時代の包摂ロジック―「つながり」の再生;包摂する社会が危機にも強い)
著者等紹介
宮本太郎[ミヤモトタロウ]
1958年生まれ。中央大学法学部教授。政治学、福祉政策論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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