出版社内容情報
ホモ・サピエンスの誕生から20万年。寒冷化なくして世界各地への拡散と社会形成はなかった!? アフリカ東部から東アジアまで、過去の気温を0.3度の誤差で復元した著者が、分子人類学や考古学の研究成果を元に大胆考察。過去2万年、寒冷期に日本列島では何が起こった? 古気候学や古環境学から「日本人」のルーツの定説が覆る!?
内容説明
ホモ・サピエンスがアフリカで誕生してから20万年。私たちの祖先は、いかにして日本列島にたどり着き今日に至ったのか。大規模寒冷期は日本社会に変革をもたらしたのか?過去の気温を0・3度の誤差で復元した著者が、古気候学や古環境学、分子人類学や考古学などの研究成果を駆使して大胆考察。「日本人」のルーツの定説が覆る!?
目次
序章 気候・環境変動と社会―寒冷期の影響
第1章 究極の故郷はアフリカの大地―ヒトの誕生から「出アフリカ」へ
第2章 はるかなる大地を行く―ユーラシア大陸横断
第3章 縄文社会の出現―「縄文杉」は「弥生杉」
第4章 三内丸山の繁栄と縄文社会の衰退―恵まれた食生活から環境劣化へ
第5章 現代日本人の遺伝子の故郷―古代中国の大地
第6章 水稲栽培伝来と弥生人―日本米の意外な故郷
第7章 中国の勢力拡大と日本社会の発展―紀元前5世紀から紀元前2世紀の寒冷気候
第8章 温暖・湿潤環境が育む倭国―古墳造営と環境変化
第9章 繰り返す温暖化と寒冷化―飛鳥時代から江戸時代へ
終章 気候が時代を変革する―新大寒冷気候説
著者等紹介
川幡穂高[カワハタホダカ]
1955年横浜市生まれ。東京大学理学部化学科卒業、同大学大学院理学系研究科地質専門課程にて理学博士号取得。産業技術総合研究所(旧通商産業省工業技術院地質調査所)グループ長、東北大学理学部教授、東京大学大気海洋研究所教授、同大学大学院新領域創成科学研究科教授を経て、東京大学名誉教授、早稲田大学客員教授、雲南大学高等研究員、日本地球化学会および日本地球惑星科学連合元会長。専門は、生物地球化学をベースとした現代と過去の物質循環研究。現代の炭素循環に関する知見を過去に応用して古気候・古環境学の解析を行う一方、これらを統合して過去から未来への環境変遷の解析を行う。2019年度文部科学大臣表彰科学技術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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