- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 哲学・思想
- > 構造主義・ポスト構造主義
出版社内容情報
死後35年余、ますます重要性を増すミシェル・フーコー。実証的研究と哲学的考察が交差するその巨大な思想圏を、現在の人文科学の観点から多角的に解明する。京都大学人文科学研究所が主催、4年に渡る共同研究の成果を一挙収録。今後の人文科学において長く参照されうる強度をもった、フーコー研究の最前線にして到達点。
内容説明
実証的研究と哲学的考察を交差させ、人文科学への歴史的批判を展開したミシェル・フーコー(1926‐1984)。その巨大な思想圏は今なお世界の人文・社会系諸学において避けて通れない参照項であり、重要性はますます高まりつつある。『コレージュ・ド・フランス講義』『肉の告白』(「性の歴史」第4巻)をはじめとする死後刊行された資料を踏まえつつ、現在の知見に照らしてフーコーの仕事総体を多角的に解明、人文科学批判の意義を問い直す。
目次
1 安全/科学/セクシュアリティ
2 啓蒙/批判/主体
3 言語/文学/芸術
4 狂気/人間/精神分析
5 運動/権力/(新)自由主義
6 真理体制/統治性/資本
7 パレーシア/神/倫理
著者等紹介
小泉義之[コイズミヨシユキ]
立命館大学。専門は哲学、倫理学
立木康介[ツイキコウスケ]
京都大学人文科学研究所。専門は精神分析(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
3
2018年の『肉の告白』を受けての論集。コギト批判とパレーシアのくだりが楽しかった。千葉雅也のは短いながら相変わらず卓越しておる。ラカンとの関係にフォーカスを当てているのも多かったな。フーコーがラカンに負うところって大きいなぁって。コロナ禍でとくに際立っている政治/権力論は刺激的ね。丹生谷貴志のやつもすごかった。デュメジルのソクラテス論を取り上げてて、そこでソクラテス-フーコーの系譜が透けて見えていて、フーコーの「パレーシア=生き様」の姿がうかがえる。肉としての身体としての欲としての魂。このワンピースな。2021/08/26
Go Extreme
2
安全/科学/セクシュアリティ: 配慮と不安 考古学と科学史記述 言説、科学、イデオロギー 啓蒙/批判/主体: 啓蒙 カントの人間学 死者の疎外論 言語/文学/芸術: 現代性の美学 狂気/人間/精神分析: 治癒の哲学 狂気、主体、真理 二重化するフーコー 運動/権力/(新)自由主義: 生権力/生政治 主婦化するホモ・エコノミクス 真理体制/統治性/資本: 真理体制概念→アナーキーな権力分析 生権力と福祉国家 統治性論 人間の群れ パレーシア/神/倫理: せめて風狂であるために ソフィスト→パレーシアスト2021/12/29