出版社内容情報
少年はある日、東京大学の卒業式の模様を新聞で読んだ。いわく太った豚よりも痩せたソクラテスであれ。え、ソクラテスって太ってなかった? 長じて哲学の専門家となってもこの問いに答えるのは難しいというが……。あれこれと調べて、繋いだり重ねたりしながら考えていくのが哲学者の流儀。知的ユーモア溢れる人生の処方箋がぼんやりと見えてくる。
内容説明
哲学者の仕事の一つは「考えること」である。一人で?そう、自分の頭で。疑問に思ったら、あれこれとことん調べながら、あれとこれとを繋いだり、重ねたり、比較したりして考える。―と同時に著者は、いつもプラトンやアリストテレスと一緒に、ときにヴィトゲンシュタインやフーコーとともに考えつづけた。残されたエッセイを読めば、今度はわたしたちが著者と一緒に考えることができる。やわらかな知性がひらく、哲学の扉の向こう。
目次
人生のレシピ(ソクラテスは太っていたか?;ピタゴラスは豆嫌いのベジタリアン?;昔「隠棲」今「引きこもり」 ほか)
古代を読み解く(未来の発見者たち;ドラーマとパトス―悲劇と哲学との関わりをめぐって;私の「欄外書き込み」から―ホッブズの『メデア』;言葉と表象)
思考のためのレシピ(「思考」を翻訳することは可能か?―訳語としての「幸福」をめぐって;「探究する学」としての「哲学」の歴史;「日本哲学史」の可能性;きれいなものはどうしてきれいなの?―「天の邪鬼」の勧め;なぜ生きてるんだろう?―ふたつの「なぜ」答えの前に)
著者等紹介
神崎繁[カンザキシゲル]
1952年、兵庫県姫路市に生まれる。76年、東北大学文学部哲学科卒業。81年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。86年、東北大学教育学部助教授。87年、東京都立大学人文学部助教授。88年7月より、イギリス、ケンブリッジ大学にて在外研究(~89年12月)。2001年、東京都立大学人文学部教授。その後、首都大学東京都市教養学部教授、専修大学文学部教授を務めた。2016年10月20日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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