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出版社内容情報
「最も信頼できる本格的体系書」として、高い評価を得てきた本書に2017年債権法改正を織り込み、全面改訂。改正に至るまでの経緯、最新判例、現在の問題状況を踏まえて明快に解説、改正民法下での新しい債権法の姿を描く。
■著者からのメッセージ
日本民法の債権編の総則を論じるという、ひねりも何もない書名の本です。ところで、2020年5月に成立した中国民法には、「契約編」はありますが、「債権編」はありません。アメリカでは、一部の州を除くと、そもそも「民法」さえありません。日本民法は、19世紀末に、フランス民法やドイツ民法草案の影響のもとに制定されました。今世紀に入って、これら2国の民法の債権や契約に関する部分は大きく改正されました。日本でも改正され、2020年4月から施行されています。
このように、債権に関する規律の仕方は、各国で違いますし、今、動きつつあります。もっとも、具体的に現れる問題は、共通しています。契約が履行されないとどうなるのか、どうすれば決済がされたことになるのか、企業が資金を調達する複雑な仕組みを支えるのはどんな規律かなどです。日本民法は、これらを「債権」編で取り扱います。それは、最先端のテクニカルな問題と、そもそも債権とは何かといったベーシックな問題とが入り混じる領域です。極めて技術的な規定の根底にある、また、規律全体の構成の相違をもたらす、歴史・思想・社会の背景も考えると、意外に奥深いところがあります。
本書では、改正された日本民法の債権法をできるだけ平明に、しかし、その奥行きも意識しながら、描こうと思いました。この領域に初めて足を踏み入れる方にも、この領域のエクスパートの方にも、なかなか面白いじゃないかと感じていただければと思って書きました。
内容説明
基礎から最先端までをカバー、「最も信頼できる本格的体系書」として、高い評価を得てきた本書に2017年債権法改正を織り込み、全面改訂。最新判例、改正法をめぐる諸学説を検討、改正に至る経緯や現在の問題状況を踏まえて明快に解説。新しい債権法の姿を描く。
目次
債権総論とは何か
第1編 債権の発生(債権の概念;債権の発生原因と要件;債権の種類)
第2編 債権の効力(「債権の効力」とは何か;当事者間の効力;債権の効力―債務者の責任財産の保全等)
第3編 債権の消滅
第4編 当事者の複数と変動(多数当事者の債権関係;債権債務の移転)
著者等紹介
中田裕康[ナカタヒロヤス]
1951年大阪に生まれる。1975年東京大学法学部卒業。1977年弁護士登録(1900年まで)。1989年東京大学大学院博士課程修了(法学博士)。1990年千葉大学助教授、1993年同教授、1995年一橋大学教授、2008年東京大学教授を経て、2017年早稲田大学大学院法務研究科教授。専攻:民法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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