出版社内容情報
3.11直後に万葉集の挽歌を想起する.東アジアや移民の問題を,閻連科,多和田葉子,温又柔と語りあう.
3.11直後に『万葉集』の挽歌を想起する.安部公房のことばを新宿の光に重ねる.あるいは中国大陸の表象を,移民の問題を,東アジアの記憶の物語化を,閻連科,多和田葉子,温又柔と語りあう.人はいかに異言語に身をさらし,異言語を旅することができるのか.「異言語に触発された高揚感」が切りひらく新しい日本文学論.
内容説明
多言語的高揚感がいざなう新しい日本文学論!東アジアと越境のことばを巡る閻連科、多和田葉子、温又柔との豪華な対談を収録。
目次
1 その直後の『万葉集』―三つの講演(その直後の『万葉集』;中国大陸、日本語として;新宿のlight)
2 多言語的高揚感―三つの対話(…は対話者)(大陸のただ中、世界の物語を探して…閻連科;危機の時代と「言葉の病」…多和田葉子;東アジアの時間と「私」…温又柔)
3 路地裏の光―島国と大陸をめぐる十五のエッセイ(奈良の京、ワシントンの涙;翻訳と創作;最後の下宿屋;書き言葉に宿る「表現」の力;古い日本語の「新しさ」;大和の空の下―わが師中西進;沈黙の後、生まれる表現―東北を旅した記憶;日本語と温泉;草原で耳にしたノーベル賞;スノビズムをやめよう;『アメリカ感情旅行』の声;清明上河図;黄河の南、方言の細道;日本人が創った家;新宿の部屋の「こころの玉手箱」)
著者等紹介
リービ英雄[リービヒデオ]
作家、法政大学国際文化学部教授。1950年カリフォルニア生まれ。少年時代を台湾、香港で過ごし、67年に日本に初めて住む。プリンストン大学大学院博士課程修了後、プリンストン大学、スタンフォード大学で日本文学の教鞭を執る。82年万葉集の英訳により全米図書賞を受賞。89年から日本に定住。92年デビュー作『星条旗の聞こえない部屋』により西洋出身者として初めての日本文学作家となり、野間文芸新人賞を受賞。その後、9・11を題材にした『千々にくだけて』で大佛次郎賞、中国を題材にした『仮の水』で伊藤整文学賞、台湾を題材にした『模範郷』で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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