出版社内容情報
福島で営農生活を送っていた宇宙飛行士を襲った原発事故。「原発難民」は京都の里山の大学で学生に国際報道を教えることに。京都には福島から自主避難した人びとが住んでいた。若者たちとの語らいと京都で続ける農業を通して見えてくる、この国の大地と人びとの生活にもたらした傷の深さ。反原発運動で全国各地を飛び回る日々は続く。
内容説明
阿武隈で帰農生活を送っていた宇宙飛行士は、原発事故のために農地を捨てざるをえなくなった。京都に移り住み、大学教授となるかたわら大学構内に農地を拓き、学生たちを相手に国際情勢論やメディア論を教えつつ共に農作業で汗をかいた5年間。反原発運動ののろしが上がる全国各地を駆け回る日々は続く。「老人たちよ、潮目は変わりつつある。今こそ立ち上がれ!」と先頭に立つ「アブナイ」老人が、若者に贈った「魅力的」なメッセージとは…。
目次
第1部 農のあるもう一つの暮らしが始まる 2012年(京都からの電話;「歴史」がいっぱい ほか)
第2部 生物の多様性にまもられて 2013年(信州中野「元肥塾」;“希望”の種 ほか)
第3部 よみがえってきた闘いの記憶 2014年(日本中の電力が足りている冬に;「大雪」の教訓 ほか)
第4部 潮目が変わる 2015年(「協同」組合の重要性を考える;休日デモの意味 ほか)
第5部 老人が先頭に立つ時 2016年(若者に接して5年目;老人が先頭に立つ時 ほか)
著者等紹介
秋山豊寛[アキヤマトヨヒロ]
1942年、東京生まれ。宇宙飛行士・農民・ジャーナリスト。ICU卒業後、66年、TBSに入社、ロンドン駐在、『報道特集』ディレクター、ワシントン支局長を歴任。1990年9日間、日本人初の宇宙飛行士としてソ連の宇宙船「ソユーズ」、宇宙ステーション「ミール」に搭乗、92年に熱気球による世界初のベーリング海峡横断。95年にTBS退社、福島県滝根町に移住し有機農業に従事、2011年3・11東日本大震災の原発事故により群馬県鬼石町を経由し京都へ。11月より京都造形芸術大学芸術学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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