出版社内容情報
ナチズムを近代の理念の発現と捉える〈モデルネ〉論が見落としてきた、もう一つの20世紀の歴史を描き出す。
内容説明
フーコー的近代論と呼応する形で、ナチズムを近代からの逸脱ではなく、その理念(規律や秩序の追求)の発現と捉える議論が通説となって久しい。それらの議論が捨象してしまった、規律に抗して人間の主体性を取り戻す試みの歴史を、近代を体現する「国土計画」を戦中戦後のドイツで担った一人のテクノクラートの生涯を通じて描き出す。
目次
序章 ナチズム・“モデルネ”・国土計画
第1章 戦後国土計画の出発―「下から」と「上から」のベクトルの相剋
第2章 模索のなかの国土計画―中心地論と地方自治
第3章 「下から」の国土計画―地域計画連合の取り組みと挫折
第4章 ナチ支配下の国土計画―シュレージエンのツィーグラー
終章 グローバル化・地域化・地方自治
著者等紹介
山井敏章[ヤマイトシアキ]
1954年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。立命館大学経済学部教授。博士(経済学)。ヨーロッパ近現代社会経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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