ルポ同性カップルの子どもたち―アメリカ「ゲイビーブーム」を追う

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  • サイズ B6判/ページ数 184p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000611138
  • NDC分類 367.9
  • Cコード C0036

内容説明

ニューヨークで暮らす著者の長男の親友チャーリーには、二人のパパがいる。この一〇年間で子どもを育てる米国の同性カップルは倍増し、一〇万組以上にのぼるとされる。チャーリー一家のような同性親家庭は、米国の都市部を中心に日常の風景となりつつあるようだ。同性婚の合法化など性的マイノリティ(LGBT)の権利保障が注目されるなか、本書は、米国で進行中の「家族のかたち革命」の現実を追う。里子や養子だけでなく、精子・卵子提供、代理出産など生殖補助医療で子をもうける同性カップルと、その子どもたちの肉声を伝える。

目次

第1章 「ゲイビーブーム」と世論の変化
第2章 ゲイカップルと子どもたち―代理出産という選択
第3章 レズビアンカップルと子どもたち―人工授精、体外受精という選択
第4章 里親制度、養子縁組で子どもを迎える―非血縁という選択
第5章 子育てが直面する現実―役割分担と差別
第6章 日本で同性親になるということ―ハードルと課題
第7章 「家族のかたち革命」のゆくえ

著者等紹介

杉山麻里子[スギヤママリコ]
朝日新聞社会部記者。1995年入社。長野支局、横浜支局をへて、東京本社社会部、AERA編集部等で、教育、子育て、家族などを中心に取材。日本新聞協会が主催する、読者が選ぶ「HAPPY NEWS 2010」大賞に、執筆した記事「満員電車友だち10人」が選ばれた。米国コロンビア大学大学院東アジア研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゃが

30
興味深かった。アメリカの性的マイノリティ(LGBT)の合法化、カップルが家族への精・卵子提供、代理出産の生殖補助医療、養子の制度、カップルやその子どもたちの生の声も伝える。Lの自宅での人工授精や母乳分必促進法での二人での授乳、戸籍でのペアレントととして二人認知などなど日本の2、30年先を歩いている。知らないことばかりだった。同性カップルが子どもを育てることで拡大家族・外に開かれた家族などの新しい家族のかたちへの道が示された。それは結婚、家族、親子が今までのすべての枠にとらわれず、人として生きる愛の形だった2016/06/01

Humbaba

15
自分の遺伝子を後世に伝えたい。それは人としては自然な欲求であるといえる。同性のカップルと言えど、あるいは同性のカップルだからこそその要求は大きくなる。かつてはそもそも技術的にも困難だったが、現在は様々な方法で実現できる。未だに超えなければいけない壁は少なくないが、それがわかるだけでも昔と比べれば恵まれているとも言える。2016/04/03

白義

13
多くの同性カップルが子どもを迎えるようになった「ゲイビーブーム」に沸くアメリカを題材に、同性カップルが親となることの実態と課題、希望と可能性を様々な側面からバランス良く取り上げた傑作ルポルタージュ。同性カップルが子どもを持つことを進める代理出産や精子ドナーの技術の進展とそれがもたらすリスク、養子縁組から始まる非血縁の家族たちと、多様な家族のあり方が、その苦労や幸福まで含めて多面的に描かれているため固定観念をいい具合に解きほぐしてくれる。拡大家族のあり方が核家族中心の日本に与える影響を考察する最終章も面白い2018/10/13

Reina

11
大学本。世の中には、両親がいない子もいれば、再婚家庭で育つ子もいて、様々な家族の形がある。あっていいんだと思った。国が認めたから家族、認めなかったから家族ではない、なんてことはありえないと思いました。ただ、LGBTにはなんの偏見もないし、血の繋がった子供が欲しいと言うのはよくわかる心理です。でも、生物学的に生き物はみなメス・女性しか子供を持てないようにできている。そう作られている。科学技術の進歩によって、延命治療とかも含め、人間だけが生・性の理(ことわり)に反していると思った。2016/12/27

のり

10
アメリカは養子縁組が浸透している上、生殖ビジネスの先進地でもあり、他国のような規制がほとんどない。里親として子どもを迎えるほか、精子・卵子提供、代理出産などをへて子どもをもうける同性カップルが増え続けている。日本より同性愛者に対しての制度はゆるやかなようですが、それでも子どもの出生証明書、医療や学校の入学、いじめなど戸籍上の家族とはならないことで様々な問題がつきまとう。子どもを持つ手段は多様化していますが、そういった子どもを守る制度はまだまだ足りない。結婚・家族について考えさせられました。2016/05/02

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