内容説明
「人間の痛みへの共感」としての人道主義。純粋な心情に基づくものとして賞賛されがちだが、それは対象社会に「病理」を見出し、その「処方箋」を描く過程で、相手との非対称な関係を築いてしまう。一九世紀の植民地統治から冷戦後の人道的介入・平和構築活動まで、介入・統治を「する側」「される側」の非対称な関係の生成に、人道主義が不可分に関わってきたことを示す。国際政治学への斬新な問題提起。
目次
第1章 英領インドと人道主義―野蛮、独裁、無秩序
第2章 アフリカと人道主義運動―奴隷、ネイティブ保護、植民地主義
第3章 トラスティーシップの国際化と人道主義
第4章 貧困と支配―開発トラスティーシップの出現
第5章 人道的危機と介入―冷戦後の平和構築トラスティーシップ
終章 人道主義の二分法を超えて
著者等紹介
五十嵐元道[イガラシモトミチ]
1984年生まれ。2013年、サセックス大学国際関係学部にてD.Philを取得。北海道大学大学院法学研究科助教を経て、現在、日本学術振興会特別研究員(PD)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kei
14
今期の国際政治演習の課題書2冊目。人道主義がトラスティーシップと結び付き、国際関係の中で支配/被支配の構図を構築してきたことを、最初にイギリス帝国のインド植民地支配、アフリカ植民地支配の例を使って説明し、次にトラスティーシップが国際関係において、国際組織・機関によって維持されており、最後に平和構築トラスティーシップへと移る。人道主義がトラスティーシップと結び付き、援助や支配を正当化する論理体系の構築を病理化、そして、それに対する解決策を処方箋と呼んでいる。自分がこれまでに持ったことがない視点で、国際関係を2016/12/20
天茶
0
読みかけ102p、OLRLOKL
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