内容説明
『ギリシア喜劇全集』(全九巻、二〇〇八‐二〇一二)全篇から選び出された名句・名言(迷言?)集。その多くが市民や奴隷、女性の目線から語られる言葉は、鋭い観察にもとづく滑稽や諷刺はもとより、食や性、飲酒、はては糞尿譚に及ぶが、いずれも愚かしくも愛おしい人間の本性についての深く普遍的な理解に満ちている。時代を超えて残る笑いの精神の原姿。
目次
1(人生苦もあれば…;愛なんて ほか)
2(神様っているの?;運命には逆らえないもの ほか)
3(酒は人間を幸せにする?;料理人の誇り・食事・食客人生 ほか)
4(怒っちゃいけない、妬んじゃいけない;快・苦・喜・怒… ほか)
5(その他いろいろ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nbhd
11
名言集なので文脈がわからないのだけど、気になるものを抜粋「人間である。不幸になる理由としては、これだけで十分だ。」「すわれ、すわれ、そうだ、そうだ、かわいい娘だ。なんと、おっぱいのかたいこと、まるで蕪だ。」「滅びてしまえ、と呪いたくなるレタスの中で、それを六十歳になる前に食べると、女と交わろうとするたびに一晩中身もだえするだろう、一度たりとも望みの行為を達することができずに、務めを果たせずに、手で必然の運命をこすりながら。」「あなたは自分を養えないくせに、犬を飼っているのか。」2018/09/20
白としろ
2
顔を赤らめる人はすべて、誠実な人だと私には思われます。断行せよ、危険を冒せ、行動せよ、失敗もし成功もせよ、諦めるくらいなら何でもするのだ。嫉妬されない者は人間としては無価値であることはあきらかだ。苦悩は狂気と壁一枚の違いのようだ。人の性格はその言葉から知られる。過ぎし日の不幸はなんと甘美なのであろうか、あの時苦しむことがなかったら、今の幸せはないだろう。2015/12/27
fantamys
1
昔s先生が「笑いは俗なものと親和性がある」みたいなことを言っていたが、それを思い出した。2021/10/10
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