青年と雑誌の黄金時代―若者はなぜそれを読んでいたのか

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  • サイズ A5判/ページ数 352p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000610803
  • NDC分類 051
  • Cコード C0036

内容説明

出版の花形であった雑誌を読者として支えていたのは、いつも若者だった。彼らは雑誌に何を託し、そこに何を見ていたのか。雑誌は彼らに何を与え、何をめざそうとしていたのか。主に1950年代から80年代にスポットを当て、全盛期を代表する雑誌たちを、歴史的に考察する。誌面の変容やニューメディアとの関係など、多角的に検証することで浮かび上がる、時代と若者の諸相。そして雑誌の機能と限界―ポスト雑誌時代とされる現代・未来に向けて、メディアと青年文化を考える視座を探る。

目次

第1章 『螢雪時代』―「来春」を幻視する受験雑誌
第2章 『葦』『人生手帖』―勤労青年が渇望した教養と人生雑誌
第3章 『現代思想』―大学院生の教養主義雑誌
第4章 『non‐no』―「若い女性」のための総合実用雑誌
第5章 『ぴあ』―人生を歩くガイドブック
第6章 『ロードショー』―「感じる洋画雑誌」に見る青春群像
第7章 『ロッキング・オン』―音楽に託した「自分語り」の盛衰
第8章 『CQ ham radio』―無線コミュニケーション雑誌のメディア機能
第9章 『百万人の英語』―ラジオとカセットの間の青春
第10章 『ファミマガ』『ファミ通』『電撃PlayStation』―ゲーム雑誌の創造性

著者等紹介

佐藤卓己[サトウタクミ]
1960年生。京都大学大学院教育学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山田太郎

38
ロッキングオンが読みたかったので、あとは適当に読んだ。ぴあと言われても福岡には関係ない話で、蛍雪時代もなんか全然関係なかったし、表紙は面白そうだったけど、なんか自分が希望するものと違ったというかお前なに期待してたんだと言われそうですが。2018/02/07

たか

6
ぴあ、non-noなど柔らかめの雑誌から現代思想など硬派な雑誌まで取り上げられています。雑誌や出版、マスコミなどに興味ある人はぜひ。2016/04/26

スプリント

5
カルチャー系の雑誌の隆盛と衰亡の歴史がまとめられています。雑そういえばしばらく創刊された雑誌を手にとった記憶がないですね。誌という媒体が流行の魁になる時代はもう訪れないのでしょうか・・・。2015/12/26

田中峰和

3
雑誌が売れない時代と言われて久しい。ネットの浸透による情報拡散もその理由の一つだが、かつては購読者層の線引きが容易で編集内容も読者をひきつけた。例えば「蛍雪時代」と「人生手帳」は進学という点で対象は明確に乖離する。50年代、高校進学率は5割程度、進学できる力があるのに、経済的理由で進学できない鬱屈に応えたのが人生手帳だった。その後高校進学率が7割を超えるとともに、この雑誌は使命を終えた。読者に限らず、編集者まで中卒だった雑誌の需要は当然のようになくなる。蛍雪時代も入試の多様化とともに変遷を余儀なくされた。2016/04/05

ぽん教授(非実在系)

2
雑誌の栄華盛衰。衰退理由はインターネットだったり、大学院重点化による大学院生の大衆化だったり、共時性の喪失だったり……。前提条件が崩れると脆いビジネスなのであることを痛感した。2019/06/22

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