出版社内容情報
植物なのに肉食なんて! しかしその特殊能力のわりに、食虫植物はいつだってマイナーな存在だ。その深い深い理由とは。ベジタリアンもいるの? あの妙な形や「胃腸」はどこから……? ウツボカズラから食虫木まで何でもござれ。気鋭の研究者の道案内で、謎に満ちた進化の迷宮を探険し、その妖しい魅力に心ゆくまで囚われよう。
内容説明
植物なのに肉食なんて!しかしその特殊能力のわりに、食虫植物はいつだってマイナーな存在だ。その深い深い理由とは。えっ、ベジタリアンもいるの?あの妙な形や「胃腸」はどこから…?ウツボカズラから食虫木まで何でもござれ。気鋭の研究者の道案内で、謎に満ちた進化の迷宮を探険し、その妖しい魅力に心ゆくまで囚われよう。
目次
1 食虫植物とはなにか?―当落線上にそよぐ食虫木
2 食虫植物の猟具
3 食虫植物の偏食―虫食う草も好き好き
4 食虫植物の葛藤
5 それでも虫を食べる意味とは?
6 食虫植物はなぜ「似てしまう」のか
7 複雑精緻な進化の謎
8 食虫植物のゆくえ
著者等紹介
福島健児[フクシマケンジ]
1987年福岡県大牟田市生まれ。2015年総合研究大学院大学博士課程修了。博士(理学)。コロラド大学研究員などを経て、現在はヴュルツブルク大学植物学科1グループリーダー。専門は進化生物学、植物科学、ゲノム科学、生命情報科学など、食虫植物の研究に役立つさまざまな分野(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
107
この季節になるとホームセンターや園芸店に様々な食虫植物が売られている。私も育てたことがあるが次の年になるといつのまにか消えている・・この本はそんな食虫植物についてその定義、猟の仕方やそれぞれの種がどのような虫を食べているのか、後半はDNAや学術的な内容で私にはほぼ理解できないまま読み終わった。ハエトリソウ、ウツボカズラ、サラセニア、モウセンゴケ他食虫植物は独自の進化を遂げてきたようだ。昔は人を食べる食虫植物がいると信じられていたがそれは嘘だということだ。特撮モノにはそれらをモチーフにしたものが多いのだが。2022/06/07
ホークス
36
2022年刊。捕食者としての植物の仕組みを解説。以下自分用メモ。⚫︎虎バサミ方式のハエトリソウは1度目の接触に反応せず、2度目の接触で閉じる。獲物がもがくほど消化酵素を分泌し、動きが無ければ異物として捨てる⚫︎落とし穴方式はウツボカズラの種類が多く、落ち葉や哺乳類のフンを栄養にする者もいる(哺乳類は蜜で誘引)⚫︎トリモチ方式のモウセンゴケの捕虫用粘液を食べる虫がいる。ウツボカズラ等にも様々な虫が寄生する⚫︎進化の話はとても精緻で、半分しか理解できなかった。でもやっぱり食虫植物は気になる。2026/07/14
竜王五代の人
11
食虫植物がどういう環境なら採算が合うか、またこんな変わった生態にどうやって進化できるか、に重点がおかれた面白い本。ただし、ギャグは滑っている感がある。/食虫植物は無機栄養は捕獲したエサに頼っているが、糖分や油脂といったエネルギーについて触れられていないのが残念。2025/08/04
まんぼう
10
食虫植物の進化は少ない種からのものかと思っていたら、様々な科からの収斂進化だということには驚いた。形質・形態の転用とか環境適応などを考えると確かにそうかと思う。多彩な罠の話や昆虫との攻防の話はもちろん面白かったのだけど、そこから一段踏み込んだ消化・吸収の仕組みがエキソサイトーシスとエンドサイトーシスかもという話や、ツボ型捕虫袋の形が遺伝子の表裏極性の強弱で決まるかもという話が特に面白かった。ウツボカズラの消化液の飲み比べ会は私も参加したいぞ。2026/08/09
かもすぱ
9
一般的に食物連鎖では最底辺、生産者で被食者である植物ながら、虫を獲って食う食虫植物の魅力を語る一冊。前半は異様とも言える特徴とその生き方について。後半ではいかに異質な姿と消化能力を手に入れたのかを進化の面から追いかける。「進化の元ネタは思っていたより手頃なもので間に合わせているんじゃないの説」はダーウィンから続く研究の集大成とか醍醐味を感じてカタルシスある。進化の話は面白い...。2022/04/05




