出版社内容情報
その突拍子もない発想や間違いの奥には何があるのだろう。子どもの言動は、一見意味不明でも、よく聞き出すと、子どもなりに一貫した考えや理由をもっていることが多い。数学者である父親が、わが子と算数を考えることを楽しみながら、子どもの頭の中で何が起きたのかを推理する。学びとは何かを深く問いかけるエッセイ。
内容説明
その突拍子もない発想や間違いの奥には何があるのだろう。子どもの言動は、一見意味不明でも、よく聞き出すと、子どもなりに一貫した考えや理由をもっていることが多い。数学者である父親が、わが子と算数を考えることを楽しみながら、子どもの頭の中で何が起きたのかを推理する。学びとは何かを深く問いかけるエッセイ。
目次
第1話 イジワル問題
第2話 九九表
第3話 マルとペケ
第4話 電卓を通して見る数
第5話 子どもの世界
第6話 事件簿
第7話 かけ算の順序・かけ算の種類
第8話 理論と術
第9話 ストーリーが紡がれるとき
結び―誤りは宝物
著者等紹介
谷口隆[タニグチタカシ]
神戸大学大学院理学研究科数学専攻准教授。1977年兵庫県生まれ。2004年東京大学大学院数理科学研究科博士課程修了。愛媛大学大学院理工学研究科助教、神戸大学講師、プリンストン大学客員研究員などを経て、2013年より現職。専門は整数論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
34
算数に対して多様な考えができて良かった!特に、3x2と2x3についての考え方は、とても勉強になった。説明できるようになったのが、私の一番の収穫だと思う。2024/04/02
LUNE MER
19
子どもの算数を見ていて、掛け算の文章題の式はかける数とかけられる数の順序を逆にすると正解にはならないという話に違和感を強く感じている。そもそもどういう意図でそのような指導をしているのかと知りたい思いから本書を手に取ったのだが、そういう意味では少しイメージと違う内容だった。本書は大学で数学の教鞭をとる立場にある著者が、娘との対話の中で子どもがぶつかる算数の要所について語る算数教育エッセイのような感じ。これはこれで面白く読めた。2022/09/12
スイ
16
8歳の娘が、かけ算順序問題の真っ只中。 そのことについても丁寧に書いてあって、むむーんとなっていた私もちょっとスッキリしてありがたい。 数学者である著者が、ご自身のお子さんと算数のエピソードから、人はどういう風に思考を成長させていくのかや、算数・数学とは一体何なのかを優しく話しかけてくれるような本で、数学に強くない私も楽しめた。 子どもの算数の誤りを種類分けして、それぞれへの対応を書いている表は胸に刻んだ、これはいい…! 誤りは大事。 子どもにとっても、大人にとっても。2023/12/21
shk
15
素敵な本だった!子どもが算数を学ぶ過程で犯す誤りを丁寧に見つめ、読み解く。著者(数学者)が、幼児期〜低学年の娘さんの実際の誤りを取り上げている。子ども自身の思考に価値を起き、正解を急かさず、数ヶ月単位で見守る。数学者としての分析ももちろん面白いし、親としての関わり方も理想的で、読んでいて温かい気持ちになる。章ごとに、十進法、掛け算、分数などを扱う。同じ年頃の子を持つパパママにぜひお勧めしたい。2024/03/26
ジーフー
11
数学者の父親が自分の娘の誤答について考える、という内容。誤答の役割がしっかりと価値付けられていて、子供達の思考に寄り添っている。すぐに誤りを指摘するのではなく、誤答の種類を子供の発達段階に応じて分類し、時には子供の探究の邪魔をしないように、時が来るのを待つ。 イライラしながら教えるのかと思いきや、子供達の思考に寄り添い、時には誤答ではあるが論理の正当性を認めている。いゃぁ、面白かった。子供の考えが合っていようが間違っていようが、しっかりと聞いてみたくなる。2022/07/03
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