出版社内容情報
腸内細菌の新たな働きが,つぎつぎと明らかにされている.つくり出した物質が神経やホルモンをとおして脳にも作用し,さまざま病気や,食欲,感情や精神にまで関与する.あなたの不調も攪乱された腸内細菌の働きによるのかもしれない.
内容説明
母から子へと綿々と受け継がれ、人間の全細胞数の数十倍もいると言われる腸内細菌。その驚くべき役割が、次々と明らかにされている。免疫機能を強化し、代謝物が神経やホルモンを通じて脳に働きかけ、さまざまな病気や、食欲、感情や精神にまで関与する。あなたの不調も腸内細菌の乱れが原因かもしれない。
目次
1 脳になりそこねた器官
2 ストレスと腸とセロトニン
3 自閉症とGABAと脳‐腸連関
4 あなたの食欲を支配するもの
5 善玉菌・悪玉菌と免疫システム
6 腸内細菌を解明する
著者等紹介
小澤祥司[オザワショウジ]
環境ジャーナリスト/科学ライター。1956年静岡県生まれ。東京大学農学部卒業。主に生物多様性、自然エネルギー、持続可能な社会をテーマとして執筆活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コジターレ
7
つまみ読み。メンタルヘルス不調を考える際、脳だけでなく腸を見る(身体を見る)視点も大事だと改めて思った。でも、腸と脳の関係は、まだ明らかになっていないことが多いのね。2022/11/24
おおきなかぶ
2
注目のリーキーガット・シンドロームが出て来た!2018/04/01
バーベナ
2
最近、腸内細菌の研究がどんどん進んでいる。腸の総面積ってテニスコート一面分だと思っていたら、実はその10分の1だったことにまず驚き。そこに、脳と同じくらいの重さの腸内細菌が住んでいるらしい。まだよくわかっていないことも多いけれど、腸内細菌が『身体』『心』に深くかかわっていて、入れ物である私はどうやら操られているみたい。ちなみに、人種ごとに飼っている腸内細菌が違っていて、日本人は、スウェーデンやフランス、オーストリア人と似ているらしい。何故よ?2018/01/08
メイロング
2
待ってくれたまえ 専門用語の洪水をワッと いっきにあびせかけるのは。英語の長文で知らない単語が累積していって、なんについての文なのかさえわからなくなる感じ。最新の研究はこんな状況です、というのはなんとなくわかりました。それを踏まえて、日常生活をこんな感じで革新してはどうか。という、ためしてガッテン的な地に足のついたアドバイスがあったらなあ。2017/12/12
ハナさん*
1
2017年11月15日第1刷。県図。最近、「腸は第2の脳」という言葉に注目することがあったり、腸内環境を整える治療を始めるのをきっかけに、手に取った。題名にある、うつや肥満だけでなく他の精神疾患・障害、免疫など、あれやこれやに腸内細菌が関係している「かもしれない」という話のオンパレードだ。だがまだ詳細は不明だし、キチンと検証されたわけでもないのだった。腸内フローラの組成が、日本人は中国人とは異なり、フランス・オーストリア・スウェーデン人に似ているという話は、興味深い。食事内容以外の要因も関係するのか。 2024/12/14