出版社内容情報
子どもの脳は想像以上に論理的で、大人の脳は意外なほど直観的。脳の機能と発達の仕組みから解明する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zoe
24
少し前に、奥行きの知覚について学んだ。我々は比較的正確に、目前の対象までの距離をつかむことが出来る。しかし、ここにバイアスがかかることがある。崖に近づいてみる。下から見上げて距離を推定する場合と上から見下ろした場合を比較すると、上から見下ろす方が、高く見積もる。自分の方に向かう物体の速さや接近してくる音の速さも、実際より早く見積もられる。以下メモ。幼い脳は、柔軟に何でもできるが、経験を積むことで、機能が剪定されていく。モンティ・ホール問題。2019/06/24
ひさしぶり
19
結構よく聞く深層心理的なもの。まあ直感と定義してもいいのかな。子どもは自身の能力を客観的に把握する力が低い、がその特徴のおかげで自身に限界を設定することなく新たな挑戦や試みへつながる。ワーキングメモリの容量が少ないから単純なものから修得していける。例母国語。下の子が覚えが早いのは上の子ができるなら自分もできて当たり前と思ってるからなんだろか。2022/04/15
那由田 忠
15
人間の行動が「合理的、論理的」でないことはよくある。錯覚もそうだし、経済学の合理性と実際の選択がかなり違う。それを進化心理学の視点で説明してみせる。進化の歴史の中ではそうした非合理的な行動がより有利であったからだと。そして、直感に代わって「直観」が実際の我々の脳活動の大半を占めるらしいと言う。脳内に様々な分担があって、意識と無関係に正確な判断をしているらしくて、意識はそれを後付けで説明しているだけのことが多い。とすると、言葉を使えない動物もかなり同じなのだと思った。著者はそう述べていないが。楽しく読めた。2017/07/15
スノーシェルター
12
小難しい言葉は良くわからないけど、実験による反応は納得できて面白い。脳って不思議だわ。2015/11/24
calaf
9
人間の判断は合理的なのか、非合理的なのか?結局のところ、自分の手持ちの能力(脳の力)を考え、実用的な時間でできる限りの結果を出すという事をしているらしい...もちろん、手を抜くべきところは抜くという事も含めて。そしてその判断(判断基準)は当然、成長とともに変わっていく...いろいろ面白い内容の本でした。2017/06/18