出版社内容情報
岩佐又兵衛とパトロン松平忠直の関係から、「又兵衛絵巻群」とは何かを解明する。パトロンの生涯から読み解く絵画史料論の試み。
内容説明
特異な表現によって浮世絵の創始者とされる岩佐又兵衛。この天才絵師が関わったとされる数々の作品のなかでも、長大な「又兵衛絵巻群」にはとりわけ異様な魅力がある。この絵巻群の魅力を生んだ根源は何か。これまで主流を占めていた美術史的な分析にかわって、本書は絵画史料論的アプローチによって岩佐又兵衛の絵巻群に迫る。「又兵衛風絵巻群」を読み解く鍵は注文主のパトロン松平忠直にあった。絵巻群に込められた忠直卿の思いとは?
目次
プロローグ 注文主を中心とした絵画史料読解
第1章 「又兵衛風絵巻群」とこれまでの美術史研究
第2章 絵画史料論からの疑問と批判点
第3章 「定説」に対する異論の登場
第4章 忠直の教養・趣味・娯楽と又兵衛の越前下向
第5章 松平忠直の年代記―誕生から「隠居」まで
第6章 忠直が絵巻化した物語群とは何か
第7章 配流地の忠直と『熊野権現縁起絵巻』の奉納
第8章 一世・二世・三世の“契り”と倫理的転換
エピローグ 金色烏帽子の主人公と松平忠直
著者等紹介
黒田日出男[クロダヒデオ]
1943年生。東京大学名誉教授。文学博士(早稲田大学)。東京大学史料別纂所教授・同所長・同附属画像史料解析センター長を経て、立正大学教授・群馬県立歴史博物館館長などを歴任。専門は、日本中世史・近世史と絵画史料論・歴史図像学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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umeko
Wataru Hoshii
うしうし
onepei
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