内容説明
9・11同時多発テロ以降、ISのパリ同時多発テロにいたるまで、テロは身近に迫る危機となり、非人道性・無差別性があらわになってきている。テロの脅威は、東アジアや日本でも例外ではない。テロによる市民への暴行を止めるとしながら、人権や主権を侵害する傾向が強まり、暴力の連鎖が止まらない。無差別テロは世界をどう変えたのか、被害者への補償はどうあるべきなのか、国際社会はどう取り組めばいいのか。国際社会の半世紀にわたる努力を振りかえり、国際法学の立場からテロを定義し対策を提言する。
目次
第1章 テロの歴史的経緯(“既存”が通用しないテロ;一九八〇年代までのテロの系譜;市民への無差別テロ横行の時代)
第2章 被害者の目線から見たテロ(なぜテロの被害を補償する発想が生まれるのか?;九・一一同時多発テロにおけるアメリカの対応;日本のテロ被害者補償―地下鉄サリン事件とアルジェリア人質テロを事例に;テロ補償法制度の課題)
第3章 九・一一同時多発テロが変えた世界(テロリストとの戦争の合法性;テロリスト殺害における違法性の是非;テロ対策とプライバシー侵害)
第4章 テロに対抗する国際的協調体制(テロの方法に注目した対テロ条約;テロの手法に注目した対テロ条約;国際テロ関連条約の課題と評価)
第5章 テロの定義確立を目指す国際社会(解決に足をかけた国際テロ対応条約;法の解決の重荷となるテロの定義;無差別テロを規制するためのテロの定義)
著者等紹介
金惠京[キムヘギョン]
ソウル生まれ。日本大学総合科学研究所准教授。博士(学術)。明治大学法学部卒業、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程修了。ジョージ・ワシントン大学総合科学部専任講師、ハワイ大学韓国研究センター客員教授、明治大学法学部助教を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
左手爆弾
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takuyak56
みっもん