岩波現代全書
戦後韓国と日本文化―「倭色」禁止から「韓流」まで

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000291453
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0336

内容説明

韓国社会は日本とどのように出逢ってきたのか。日本的なものとしての「倭色」が禁止された独立直後から、「日韓関係」が築かれるなか、「日本大衆文化禁止」が新たに構築・遂行された六〇‐八〇年代、その「禁止」が解体された九〇年代を経て、逆に「韓流」現象が起きた二〇〇〇年代に至るまで、日本の文化や商品はどのように越境し続けたのか。冷戦の文化、近代化、グローバル化の問題圏のなかでこれを論じ、国境を越えた日韓の文化空間のなかにある「否認と欲望のダイナミズム」を鮮かに解き明かす、新しい文化批評の誕生!

目次

「禁止の時代」と日韓
第1部 「日本大衆文化禁止」の歴史的条件(「倭色」の意味と「禁止」の形成;メディアとしての「アメリカ」と「禁止」の交錯)
第2部 「日本大衆文化禁止」の時代(「電波越境」の重層と「禁止」のメカニズム;「メディア」をめぐる欲望と「禁止」の再生産)
第3部 「日本大衆文化禁止」の解体過程(「グローバル化」の拡張と「禁止」の転換;「文化交流」の遂行と「禁止」の方向)
「禁止のメカニズム」は越えられるか

著者等紹介

金成〓[キムソンミン]
1976年韓国・ソウル生まれ。ソウル大学校言論情報学科修士課程修了、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。東京大学大学院情報学環助教、ジョージタウン大学大学院訪問研究員などを経て、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授。専門はメディア文化研究、国際地域文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kenitirokikuti

14
コミックマーケットでは明らかに他人の著作権を侵害するような二次創作マンガやグッズが溢れているが、かつての韓国での日本大衆文化のポジションと似たところがある。かつてはアジア全域が違法コピー天国だったが、いまは部分的なものになっている▲韓国の場合、国内産業保護もあり日本の映画や音楽などの輸入を制限していたのだが、韓流やK- POPのグローバル商品化により政策の前提が根底から崩れてしまった。しかし、日本でもジャンクカルチャー扱いだったアニメ映画が稼いだらしてるわけで、韓国固有の事情を除けば一般化できそう。2018/08/17

bluepand

1
韓国では長らく「日本大衆文化禁止」という、日本からの影響を排除する政策が行われていた。それでも日本のアニメを韓国製だとして吹替えて放送したり、海賊版も横行。日本文化の受け入れに対する需要と葛藤。私の韓国の友人は、大人になるまでキャンディキャンディが韓国アニメだと思っていたそうだし。Wカップ直前の2000年にチャゲアスが韓国でライブを行うことになった時、日本での行動や生い立ちなどをKCIA(韓国のCIA)が徹底的に調査して張り込みまでしていたと、先日のASKAのブログにもあったけど、ピリピリしていたんだな。2016/01/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8651715
  • ご注意事項

最近チェックした商品