内容説明
生涯に五〇〇社・六〇〇団体に関わったと言われる「近代日本の民間リーダー」たる渋沢栄一(一八四〇‐一九三一)。人びとを前にしてのスピーチ・講演等を通じて、「日本資本主義の父」「教育家」「民間外交家」「社会企業家」としての彼のメッセージを読み解いていく。今もなお広く読み継がれている渋沢の思想・信条を、「渋沢=論語」という堅苦しいイメージとは違った、わかりやすい語りで再現する。
目次
第1部 会社組織のメッセージ(官尊民卑の打破は合本法で生み出す;殖産興業のための商業金融路線の確立;逃げずに、根気強く、株主総会で共通利害を生み出す;国に頼らず、外資に耐えうる企業体質)
第2部 教育を通じてのメッセージ(若き“キャプテン・オブ・インダストリー”への忠告;私学の雄・早稲田の杜を守り抜く;女子のあるべき姿を求めて;新しい商人は卑屈になるな)
第3部 国際社会へのメッセージ(宗教の根源を求めて―帰一協会のメッセージ;初めての米国訪問;関東大震災への対応―天譴と復興;最後の賭け、青い目の人形交流)
第4部 国家・社会へのメッセージ(社会事業を切り開き、人生の最後まで捧げる;道理正しいビジネス;労使協調といういばらの道を進む)
著者等紹介
島田昌和[シマダマサカズ]
1961年生まれ。早稲田大学大学院経済学研究科経済学修士号取得、明治大学大学院経営学研究科博士課程単位取得満期中退、経営学博士(明治大学)。現在、文京学院大学経営学部教授。専攻は日本経営史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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