出版社内容情報
戦争中、日本は中国やアジアから大量の本を奪った。語られざる文化の略奪史を多くの資料から明らかにする。
内容説明
戦争に略奪はつきものである。かつて中国、アジアを侵略した日本も、人命を奪い、土地を奪い、資源を奪った。日本が奪ったもうひとつのもの、それが本であった。知識人たちは動員され、あるいは欣喜して、膨大な図書を奪い、日本に持ち帰った。中国の人々は、図書館を奥地へと移動させ、命を懸けてこれを守ろうとした。知られざる文化の略奪史を多くの資料から明らかにする。
目次
第1章 略奪中国図書の探索命令
第2章 図書略奪の「根拠」と正当化―戦争法規と「文化的戦争」論
第3章 中国・アジア図書の略奪
第4章 大学・図書館の破壊と奥地への移動
第5章 日本の図書被害
第6章 占領下の焚書
第7章 略奪図書返還に向けて
著者等紹介
松本剛[マツモトツヨシ]
1935年生まれ。神戸商科大学卒業、大阪市立大学大学院修了。1993年まで大阪経済大学経営学部教授をつとめる。商学博士(大阪市立大学)。1993年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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