内容説明
カトリックの布教事業が全世界的な規模ですすめられた大航海時代にあって、特異な位置を占める日本キリシタン時代。戦国期にはじまるほぼ一世紀に及ぶこの時代を、厖大な原史料を駆使し、世界史的視野に立って通史的に叙述したはじめての試み。国内と海外の問題が切り離しがたく展開する、布教のダイナミズムが解き明かされる。
目次
布教保護権
ザビエルによる日本開教
初期キリシタン布教
キリシタン教会の布教政策―原住民聖職者養成の問題
キリシタン教会の経済活動(理念と現実;布教政策との関わり)
キリシタン教会の布教政策―教会と政治権力
キリシタン教会の布教政策―いわゆる適応主義キリシタン大名
二度の遺欧使節
キリシタン教会の文化的活動
豊臣政権とキリシタン
キリシタン邪教の思想
江戸幕府とキリシタン
長崎教会
布教聖省の設置と日本
江戸幕府の禁教令
禁教―国家理性
「鎖国」
著者等紹介
高瀬弘一郎[タカセコウイチロウ]
1936年生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。慶應義塾大学名誉教授。近世日欧交渉史、キリシタン史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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