そうだったんだ!日本語
黒船来航 日本語が動く

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  • サイズ B6判/ページ数 200p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000286237
  • NDC分類 810.25
  • Cコード C0381

内容説明

幕末の外交交渉は、西洋型の論理と対峙した、真剣な言語の実験の場でもあった―。交渉結果を条約文にまとめるという未知の課題に、蘭通詞(オランダ語の通訳官)たちはどう挑んだのか。漢文という権威の失墜、江戸時代の公的な文体だった候文の後退、「正文」としての日本語への意識の覚醒は、いかにして起こったのか。近代文章語成立史の序章としての幕末外交文書に光を当てる。

目次

第1章 最初の出会い(浦賀沖、「黒船」現る;本格交渉の当事者たち ほか)
第2章 「長崎口」の蘭通詞たち(「四つの口」での言語と通訳;蘭通詞たち ほか)
第3章 オランダ語「正文」の時代(漢文の排除;オランダ語の時代へ ほか)
第4章 条約文と近代日本語(「条約」を結ぶということ;“候文”から“べし文”へ ほか)
第5章 主役たちの交代(「オランダ語の時代」の終わり;主人公たちの退場 ほか)

著者等紹介

清水康行[シミズヤスユキ]
1952年東京生まれ。1981年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。名古屋大学助教授等を経て、日本女子大学教授、専攻は日本語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nekonekoaki

4
日本は欧米列強との間で不平等条約を結ばされて長い間苦しみました。と、こんな内容の授業を私たちは受けてきたと思います。幕閣と外交担当者の無知•無能が原因であると暗に匂わせながら。この本ではこのような認識に待ったをかけてくれます。日米和親条約の前後から新政府へ移行した後まで間、主に蘭通詞(オランダ語通訳者)たちの活躍と挫折、そして衰退が描かれています。2013年5月24日初版第1刷発行。2024/06/04

Joao do Couto

3
副題「日本語が動く」がぴったりの同書。黒船来航以降、外交文書の作成を通じて、文章の書き方が変わっていくさまを描いている。第4章がもっとも重要で、構文などから文章の変化が感じられる。日本語がけっして日本のなかだけで形成されたわけではないことが驚き。2013/07/12

Hiroh

2
黒船がやってきたとき、最初、日本人はオランダ語でアメリカ人は日本語で話しかけたが、お互い相手側の言葉を使っているとは気づかなかった。鎖国時代でも「四つの口」、蝦夷に対する松前、朝鮮に対する津島、琉球に対する薩摩、中国・オランダに対する長崎があった。スペイン、ポルトガルなどの他にも、北ボルネオ、ブルネイなどの国を認識していた。また、東南アジアからの来訪船に対応するため、タイ語、ベトナム語フィリピン語、そして北インド:ムガールに対応するための「もうる通事」ペルシャ語通訳までいた。 2014/04/04

さとうしん

2
幕末の諸外国との条約の作成・翻訳を通じて日本語の文体が変化していくことを論じる。その過程で用いられる文体が「候文」から次第に「べし文」へと移行していくということだが、この「べし文」というのは要するに漢文訓読調の文体ということでは?2014/01/19

takao

1
ふむ2017/07/05

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