安丸良夫集〈1〉民衆思想史の立場

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  • サイズ B6判/ページ数 394p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000285810
  • NDC分類 121.6
  • Cコード C0321

出版社内容情報

「近代」の意味を生活世界に根ざす視角から問い直す「通俗道徳」論を出発点に,幅広い学問的視野と絶えざる方法的省察を通じて紡ぎだされてきた著者の「民衆思想史」研究.代表的な論考と単行本未収録の作品を併せ収め,安丸民衆思想史の形成過程を跡づけるとともに,その歴史的位置およびゆくえを見通す.

内容説明

「通俗道徳」論をはじめ、著者の歴史研究の基軸をなす「民衆思想史」に関する代表的な論考を収める。

目次

1 民衆思想史の構想(日本の近代化と民衆思想;民衆道徳とイデオロギー編成)
2 近世後期の思想状況(近代社会への志向とその特質)
3 民衆思想の可能性(『日本の近代化と民衆思想』あとがき;「民衆思想史」の立場;生活思想における「自然」と「自由」;二宮尊徳思想研究の課題;歴史研究と現代日本との対話―「働きすぎ」社会を手がかりに;「近代家族」をどう捉えるか)
4 「通俗道徳」論―背景と展望(「通俗道徳」のゆくえ;礪波人の心性;民衆的規範の行方;伝統型「ゼミナール」?)

著者等紹介

安丸良夫[ヤスマルヨシオ]
1934年生。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。一橋大学名誉教授。日本思想史

若尾政希[ワカオマサキ]
1961年生。東北大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。一橋大学大学院社会学研究科教授。日本近世史・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

20
貧困と荒廃は、怠惰・飲酒・博奕などの悪習で精神の内部に浸透、二宮尊徳によれば、そこにそれらの根本があった(15頁)。重要なのは民衆の現実的な努力の意味が重視されたこと(39頁)。石田梅岩は強情な理屈者(42頁)。長野県民のような議論好き? 貧困や病気は、自省、自己変革をする契機となる(44頁)。相対化して次に備える人生訓。梅岩の特徴は、道徳実践に潜む打算や利己主義をあばき、道徳を首尾一貫して実現し、利害介在を容認しない点(215頁~)。2015/02/13

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