出版社内容情報
正しく生きるとはどんなことだろう.正しさは人や時代によりけりなのか.価値観が多様化した現代社会のうちに生きる私たちは,しばしばこうした疑問を抱くのではないだろうか.この巻では「普遍的な倫理」「他者と正義」「正義と寛容」を主題とする三つの講義と対話を柱に,
内容説明
正しく生きるとはどんなことだろう。正しさは人や時代によりけりなのか。しばしば起こるこうした疑問をもとに、この巻では、倫理の基本となる「正義」について改めて考える。
目次
第1講 すべての人にあてはまる倫理はあるのか―倫理とその普遍性(普遍宗教と民族宗教;日本の分際倫理;カントの定言命法とその批判;功利主義;男女平等を求める倫理)
第2講 隣人とどうつき合うのか―他者の正義との出会い(琉球という「他者」;隣にあるイスラーム;「19世紀オリエント・ルネサンス」のゆくえ;国粋主義と日本主義)
第3講 “正義”はひとつか―勝者の正義・敗者の正義(ギリシア、西洋中世における正義;キリスト教と応報的正義;武士道と正義;宗教戦争と寛容)
課題探究 現代の正義論―正義は、社会で「正しい」と思われていることなのだろうか
著者等紹介
直江清隆[ナオエキヨタカ]
1960年生まれ。東北大学大学院文学研究科准教授
越智貢[オチミツグ]
1951年生まれ。広島大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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