出版社内容情報
福島第一原発は,いまだに内部で何が起きたのか,また起きているのか真相がわかっていない.公式に発表される情報はあくまで限定的だ.本書は,完全な情報公開こそ先決としながらも,一方,限られた公開データから簡単な手計算で実態を推論できる道筋を示す.市民自らが推論し,具体的な情報開示を迫ることの大切さを説く.
内容説明
福島第一原発は、いまだに内部で何が起きたのか、また起きているのか全貌がつかめていない。本書は、公開情報の分析と簡単な手計算をもとに事故の真相に迫る異色の本である。完全な情報公開こそ先決としながらも、限られた情報からでも市民自らが科学的に分析・推論して、状況を把握し判断することの大切さを説く。国会や政府、そして東電の事故調査報告書から見えてこない真実が明らかになる。
目次
第1部 総論―メルトダウンはなぜ、どのように起きたか(福島第一原発と地震・津波の影響;炉心溶融事故の進展と放射能放出;東電の事故対応は適切だったのか;福島第一原発事故はなぜ起きたのか)
第2部 詳論―放射能放出はどのように起きたか(2号機で何が起きていたのか;福島第一原発の放射能放出はどうなっていたか)
付録1 社会技術システムの安全管理
付録2 自力分析のすすめ
著者等紹介
田辺文也[タナベフミヤ]
1945年北海道生まれ。京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻博士課程単位取得退学。工学博士。京都大学基礎物理学研究所非常勤講師を経て、1975年に日本原子力研究所入所。同研究所人的因子研究室長、研究主幹、日本原子力研究開発機構上級研究主席などを勤める。現在は退職して、株式会社社会技術システム安全研究所を主宰する。スリーマイル島事故の進展プロセス解析、JCO臨界事故の原因分析などに従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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