出版社内容情報
アジア・太平洋戦争で「南方占領」にかかわった160万人もの「日本人」の経験は日本に何をもたらしたのか――占領にともなう「他者」との出会いとそこで露わになった矛盾や限界は「大日本帝国」に変化を迫り,その解体を促進することにもなった.占領に従事した人々の「語り」や「回想」を通して,戦後に忘却された占領経験の意味を問う.
内容説明
「南方占領」にかかわった「日本人」の経験は日本に何をもたらしたのか―占領にともなう「他者」との出会いとそこで露わになった矛盾や限界は「大日本帝国」に変化を迫り、その解体を促進することにもなった。占領に従事した人々の「語り」や「回想」を通して、戦後に忘却された占領経験の意味を問う。
目次
序章 歴史経験としての東南アジア占領
第1章 大本営参謀たちの南方問題(日中戦争の出口としての南方;好機南進論と受け身の南進論;大本営の東南アジア占領構想)
第2章 東南アジア占領・言説と実像(南方攻略作戦;南方軍政の始動―宥和と圧制)
第3章 大東亜共栄圏・欲望と現実(軍事的植民地主義の限界;圧制の限界―人見潤介のフィリピン体験)
第4章 「独立」と独立のあいだ(「独立」付与をめぐる相克;立ち上がる政治的主体)
第5章 帝国・日本の解体と東南アジア(終焉に向かう戦局とアジアのナショナリズム;学びの場としての東南アジア占領)
著者等紹介
中野聡[ナカノサトシ]
1959年生。一橋大学法学部卒業、同大学大学院社会学研究科後期博士課程修了。社会学博士。現在、一橋大学大学院社会科学研究科教授。国際関係史(米比日関係史)。著書に『フィリピン独立問題史―独立法問題をめぐる米比関係史の研究(1929‐46年)』(龍渓書舎、1997年、アメリカ学会清水博賞)、『歴史経験としてのアメリカ帝国―米比関係史の群像』(岩波書店、2007年、大平正芳記念賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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