岩波写真文庫 復刻版
忘れられた島

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  • サイズ B6判/ページ数 62p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000282734
  • NDC分類 291.97
  • Cコード C0372

内容説明

九州南端から約二七浬の沖合、黒島・硫黄島・竹島の三島は昔から「上三島」とか「口三島」とか呼ばれている。先祖が選んだ土地で人々は文句もいわず淡々と生きてゆく。近代化が遅れた分、昔ながらの生活様式や風習風流が残っていて、民俗学者には格好の研究対象だった。

目次

黒島(舟着場;最初の印象;大里部落 ほか)
硫黄島(舟着場;硫黄ガ岳;安徳天皇と俊寛;部落 ほか)
竹島(昭和硫黄島;舟着場;飛魚の村 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鷺@みんさー

29
復刻版。初版は1955年。昭和で言うと昭和30年。屋久島のすぐそばにある、黒島、竹島、硫黄島(日米激戦のあの島とは同名別島)を、写真文庫というだけあって豊富な写真で紹介する。面白かった。戦後の貧しさの中でも尚貧しさを極めながら、逞しく生きようとする人々。北緯30度で分かれたアメリカ統治下とならず、故に文明化の遅れに遭い、金を生み出す硫黄操業や牛は騙し取られ、断崖絶壁の「修験道か!」とツッコミたくなる港を、貴重な荷を背負って登る島民たち。意気高揚の学校、平家貴種流離譚など、見所満載だった。2022/06/10

スローリーダー

5
写真は忘れられた時代の風俗を思い出させてくれる。今ではもう跡形も無くなった人たちの生活を存在証明している。そこには姥捨山に似た慣習があり、淡々として受け入れているような年寄りの写真もある。とにかく生きるだけで精一杯だった島の人々の様子が伝わってきた。2017/11/17

がんぞ

4
20〜30世帯、人数で百数十〜三百人程度の島々。『アラン島』という20世紀初め岩ばかりの島で暮らす人々を描いた英国記録映画の傑作があった。東西に同じく風雨が激しく耕地は少なく教育・医療も貧弱で平均寿命は短い。現在ではディーゼル発電機が導入されラジオが聞けることで孤島もなんとか情報の途絶を免れているが(燃料が供給されなくなる不安はある)黒島には昭和20年には3月から9月まで連絡船が来ず、本土で終戦後も空襲を恐れ洞窟避難をしていた。俊寛が流された頃は鬼界島といった硫黄島は今は人は住んでいないが、鉱山があった‥2016/05/07

団栗きの子

1
表紙の見開き写真が衝撃。中身も色々と衝撃。貴重な写真が沢山、興味深い。2015/12/20

まっちゃん

1
鹿児島の上三島を取材した岩波写真文庫の復刻版です。 昔ながらの暮らしの息づかいが分かる良い本でした。2014/02/14

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