出版社内容情報
ロシア革命とソ連が同時代の世界に対して持ったアピール力の源泉は、社会主義だけでなく民族解放のスローガンにもあった。本巻では「他民族帝国」としてのソ連に焦点をあて、実験的政策の展開、国際的影響、ソ連解体後の遺産を論じる。
内容説明
ロシア革命とソ連が同時代の世界に対して持ったアピール力の源泉は、社会主義だけでなく民族解放のスローガンにもあった。第5巻ではソ連を「多民族帝国」の一つとして位置づけ、その実験的な民族政策や諸民族の運動の展開をたどりつつ、それらが世界や近隣地域に与えた影響を論じる。さらに、遺産として旧ソ連諸国に引き継がれた複雑な民族問題・紛争を歴史的に理解する。
目次
総説 ユーラシア多民族帝国としてのロシア・ソ連
1 民族解放の夢と現実(ロシア・ムスリムの革命と「反革命」―「想像の帝国」との協力と闘い;ソ連の民族政策の多面性―「民族自決」から強制移住まで;ユダヤ人自治と反ユダヤ主義―国内外の政治的文脈の交差)
2 民族運動の国際化と革命ロシア(ロシア革命と朝鮮独立運動―現代韓国・北朝鮮の淵源;カフカスの革命―国際政治に翻弄された民族自決;反帝国主義の帝国―イスラーム世界に連なるソヴィエト・ロシア)
3 ソ連解体と民族問題(ブレジネフ期連邦構成共和国の政治と民族の問題―クルグズスタンを事例として;ペレストロイカと民族紛争―ナゴルノ=カラバフ紛争の事例;バルト三国の独立再考―ソ連解体への道程;先住少数民族の権利と資源環境問題―ポスト社会主義ロシアへの一視角)
著者等紹介
松戸清裕[マツドキヨヒロ]
1967年生。北海学園大学法学部教授。ソ連史
浅岡善治[アサオカゼンジ]
1972年生。東北大学大学院文学研究科准教授。ロシア近現代史
池田嘉郎[イケダヨシロウ]
1971年生。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。ロシア近現代史
宇山智彦[ウヤマトモヒコ]
1967年生。北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授。中央ユーラシア近現代史
中嶋毅[ナカシマタケシ]
1960年生。首都大学東京大学院人文科学研究科教授。ロシア近現代史、在外ロシア史
松井康浩[マツイヤスヒロ]
1960年生。九州大学大学院比較社会文化研究院教授。政治社会史、国際関係論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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