岩波セミナーブックス
永井荷風の生活革命

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  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000280594
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0395

出版社内容情報

永井荷風は全ての人が快適な住居に暮らし、シンプルで美しい人生を過ごすことを目指した。彼の個人主義がそうした公的な視野をはらむことに注目し、ユニークな「生活革命」を照射する。読書案内「荷風文学への小径」を付す。

内容説明

永井荷風(一八七九‐一九五九)は身分階層にかかわらず、すべての人が快適な住居に暮らし、シンプルで美しい人生を過ごすことを目指した。著者は、荷風の個人主義がそうした公的な視野をはらむことに注目し、女性の自立、個と孤の生活詩、荷風の庭、老いと死の意識という四つの視角から彼のユニークな「生活革命」を照射する。読書案内「荷風文学への小径」を付す。

目次

第1章 女性の自立の物語(永井荷風の人と作品;“荷風”のはじまり ほか)
第2章 個と孤の生活詩(二度の結婚と離婚―新橋名妓・八重次との結婚革命;『妾宅』とウィリアム・モリスの生活芸術思想 ほか)
第3章 荷風の庭(初期小説における花園;アルカディアとしての庭の詩の影響 ほか)
第4章 老いと死の意識(永井荷風における老いの原点―理想の老人像;柳田国男と永井荷風 ほか)
巻末付録 “荷風文学への小径”永井荷風生誕百三十年記念荷風随筆セレクト13(客子暴言;矢はずぐさ ほか)

著者等紹介

持田叙子[モチダノブコ]
1959年生まれ。慶應義塾大学大学院修士課程修了、国学院大学大学院博士課程単位取得退学。近代文学研究者。1995年より2000年まで『折口信夫全集』(中央公論新社)の編集に携わる。著書に『荷風へ、ようこそ』(慶應義塾大学出版会、2009年。第31回サントリー学芸賞〔社会・風俗部門〕受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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志波昌明

7
セミナーでの記録なので読みやすかった。荷風というと、浅草などの遊び場deの姿や女性との話が中心だけど、家や庭など、家庭生活中心に語られるのが目新しかった。セミナーなので、根拠が提示されなかったり、推測の部分も多いけど、社会主義や民俗学、ウィリアム・モリスとの関わりが興味深い。荷風の随筆の魅力を熱く語っていて、読み直したくなりました。2018/12/28

nizimasu

5
作家の永井荷風の作品と足跡をたどりつつ、その女性観や当時の時代風俗に迫ると言った内容。インテリの人だけに社会主義的な思想の持ち主だったり女性の社会進出に意識的だったりと意外に進歩的な人だったと思った次第。しかもウイリアムスモリスの影響も受けているのかと思うに至り、俄然興味を持ってしまいました2014/10/26

gitta

1
セミナーの編集版で口語でかかれています。永井荷風と柳田邦夫との考察はとても興味深く読みました。2011/05/06

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