内容説明
「私たちが始めたのは、一種の知的革命に他なりません」。『王の奇跡』『封建社会』『歴史のための弁明』などを著わし、リュシアン・フェーヴルとともに『アナール』誌を創刊、現代歴史学の革新の大きく寄与したブロック。かれは、ユダヤ系の出自をもつひとりの市民として、激動の現代世界を真摯に生きぬき、ナチスの銃弾に斃れた。その軌跡を「生きられた歴史」として読み解く。画期的評伝。
目次
第1講 時代に立ち向かうブロック(ブロックとの出会い;過去の重荷 ほか)
第2講 学問史のなかのブロック(新しい学問の胎動;『アナール』誌創刊 ほか)
第3講 作品の仕組みを読む(三つの主著1『王の奇跡』;三つの主著2『フランス農村史の基本性格』)
第4講 作品の仕組みを読む(つづき)(三つの主著3『封建社会』;歴史家の仕事―『歴史のための弁明』)
第5講 生きられた歴史
著者等紹介
二宮宏之[ニノミヤヒロユキ]
1932年生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒。フランス社会史専攻。東京外国語大学、フェリス女学院大学などで研究・教育に当たる
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