出版社内容情報
曹操、劉備、孫権、諸葛亮など個性あふれる英雄たちの人間模様、官渡の戦いや赤壁の戦いなど知略の限りを尽くした手に汗握る攻防戦、そして道半ばで志を絶たれる悲運……。三国志には私たちの心を躍らせる魅力にあふれています。「群雄割拠」「軍師」「悲運」など様々な入り口から三国志の面白さに迫ります。
内容説明
三国時代は中国の三世紀を舞台にしています。乱世の群雄割拠、智略を巡らせた戦術の練り合い、個性あふれる人々の生き方…三国志にはたくさんの魅力が詰まっています。自分の好きな入り口から三国志の世界をのぞいてみてください。
目次
第1章 正史、演義が好き
第2章 群雄割拠が好き
第3章 曹操が好き
第4章 軍師が好き
第5章 呉が好き
第6章 蜀が好き
第7章 悲運が好き
著者等紹介
渡邉義浩[ワタナベヨシヒロ]
1962年、東京生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科史学専攻修了。文学博士。大東文化大学文学部教授を経て、早稲田大学常任理事・文学学術院教授。大隈記念早稲田佐賀学園理事長。専門は「古典中国」。三国志学会事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
15
陳寿の『三国志』には諸葛亮は三顧の礼を受けて出仕したと書かれている。『三国志』は劉備が天子であることを認め諸葛亮の忠を高く評価する史書なのである。これに対して、敵国の史書には諸葛亮は自分から劉備に接近し三顧の礼など受けていないと記すものもある。裴松之は三顧の礼を否定する史書を引用した上で諸葛亮の「出師の表」に三顧の礼が明記されていることに注意を促す。「表」は皇帝に提出する臣下の文章の中で最も公開性が高い。それに嘘は書けない。裴松之はこれを論拠に三顧の礼がなかったとする史書の記述を正しくないと判断する。2023/08/08
ジュンジュン
11
著者の伝えたいメッセージは明快だ→「老驥櫪に伏するも志は千里にあり」(かつての駿馬が年老いて厩に横たわっている。それでも志は千里の彼方を駆け巡っている)。少年よ、大志を抱け!若者向け新シリーズに相応しい一冊。2023/09/26
あんどうれおん
7
三国志という巨大なジャンルへの入り口を整理し、いろいろな考え方で理解を深めていくための道しるべを泰斗が提示する一冊です。魅力いっぱいの物語をさらに楽しみたくなる優れたガイドブックと出会うことができました。岩波ジュニアスタートブックスというシリーズの存在にも感謝しています。2023/06/17
イカまりこ
7
岩波ジュニアスタートブックス。子供のためのレーベル?その割りに、なかなかの難しさだ。タイトル通り、これから三国志を好きになるんじゃなく、既に好きな子が更に好きを深める確認の書籍か。章題で私はここが好きだなと思って読むも、それ以外に興味持った。特に「曹操が好き」の章。蜀推しだったけど、曹操の成果をあげる政策は素晴らしいなと思った。また曹操の詩「老驥櫪に伏すも志は千里に在り」って部分を読んでる時、体調悪い引退馬のこと思ってたんだよね。そして同時にネイチャの訃報を知った。タイミングだよ…ネイチャ頑張ったね。2023/05/30
biba
6
「100分de名著」の三国志の時の渡邉先生の本でした。中学生向けとのことですが、三国志の入門書として大人の私にとってはわかりやすくてちょうど良かったです。まだまだ勉強不足なので、コツコツ三国志について学んでいきたいと思います。2024/08/18