出版社内容情報
なかなか口に出せない日々の思いや悩みを
内容説明
短歌は五七五七七の三十一音。とても小さな詩形ですが、よく読むと新たな発見を与えてくれたり、気持ちを楽にしてくれたりします。君を揺さぶる、とっておきの短歌を、二人の歌人が紹介します!
目次
1 短歌、はじめの一歩(はじまりは「なんかいいな」;授業で習った言葉を入れてみる;活字になる嬉しさ ほか)
2 世界は三十一音でできている(学校に行きたくないときは;#SNSと私;人間関係はワンダーランド ほか)
3 自分の今を詠んでみよう(短歌の道具箱;タマスケ、吟行に挑戦!;あじわう歌会 ほか)
著者等紹介
小島なお[コジマナオ]
歌人。1986年、東京都生まれ。「コスモス短歌会」会員。歌人である母・小島ゆかりの影響を受け、高校生のとき短歌を詠み始める。第50回角川短歌賞受賞。日本女子大学講師
千葉聡[チバサトシ]
歌人・高校教諭。1968年神奈川県生まれ。歌誌「かばん」会員。第41回短歌研究新人賞を受賞。國學院大學・日本女子大学講師。作曲も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にしの
9
高校生に向けた短歌始めの入門書。30代になって読むのも悪くない。本を読んでいると、自分の中の言葉が増えるのは知っていたけれど、それを感性の言葉にするのはとても難しい。短歌はその訓練かもしれない。いい表現を考えたりして頭を悩ますのではなく、気持ちを表す言葉を紙に書き出していくあたりはとてもおもしろいと思った。縛られた言葉の壁を壊して、そこから出てきた生の言葉を改めて31文字に縛るというなんとも不思議な行為だ。死ぬまでたくさんの好きな言葉を集めたい。2022/11/23
joyjoy
7
「今日も笑えていますか?」が特に心に残った。自分の中学時代、年度末にお別れする先生が、「笑顔でね」と、声をかけてくれたのを思い出す。先生は分かってくれている、しんどいこといっぱいの教室のなかで、「負けるもんか」という気持ちで笑っていた自分を、ちゃんと見ていてくれた、と、嬉しくて、さみしくて、やっぱり嬉しかった。「笑いは今日一日を充実させ、次に進む勇気をくれます。そして笑いを詠んだ歌は、笑った記憶を、いつでも新鮮なままよみがえらせてくれるのです」。朝日歌壇でおなじみの松田姉妹の歌が載っているのも嬉しかった。2022/07/04
てくてく
3
ジュニアスタートブックス なので軽めでローティーン向け。小島なおさんの担当している部分がしみじみとして良かった。2022/05/01
Jau
1
ちばさとさん、どんどん素敵になってる!(文が。言うことが。) 先生業が目を磨いているのか。 穂村弘さんは断トツ凄いと思うけど、 ちばさとさんも凄い。 目線に他者がいっぱい入っている。 「わたし」の話を書いて面白くするのは、 穂村さんのように、 突き抜けて普遍なところまで、 それだけ「本当だと思える」ところまで、 書けないことには、出来ないのだろう。 そうではないのに私事を書き綴る文は 「あぁもういいです」「素人のTweetか」と感じる。私の感想並み。2022/11/05
空の落下地点。
0
575に比べて三十一文字の方が哲学性高い気がした。自分yeahは衝撃、すぐAmazonカート入れた。千葉聡先生の不登校者に対する眼差しが優しすぎる。小島なお先生が短歌を始めたのが17歳と結構遅めなのも驚き。源氏物語って末摘花がルッキズムに大勝利する話だったのか。2024/08/12