社会の変容と宗教の諸相

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  • サイズ A5判/ページ数 352p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000270380
  • NDC分類 309.021
  • Cコード C0320

出版社内容情報

表面的な世俗化の影で、常に日本人の精神世界を魅了し続けた戦後宗教の変遷を、多彩な作品群を通じて描き出す。

内容説明

戦後を癒し、脅かす。激動の戦後社会の変容に寄り添うかのように離合と消長を繰り返す「宗教」の系譜を辿る。現代に活きる思想資源を探訪するアンソロジー。

目次

1 社会混乱期の宗教―敗戦~五〇年代半ば(神道―一九五一年(折口信夫)
現代神社の諸問題―一九五六年頃(葦津珍彦) ほか)
2 影響力を増す新宗教―高度成長期(戦後の新興宗教―『日本の新興宗教』一九五九年(高木宏夫)
宗教教育の基本問題を探る―一九五六年(岸本英夫) ほか)
3 精神世界とナショナリズムへの傾斜―七〇年代半ば~八〇年代(教団改革の心理学―現世利益を忘れずに・一九七七年(小野泰博)
新宗教の現況―「脱近代化」にむけた意識変動の視座から・一九七九年(西山茂) ほか)
4 情報化に揺らされる宗教―九〇年代以降(心なおし・新霊性運動・心理療法―新霊性運動を知っていますか・一九九四年(島薗進)
解けない霊感・霊視商法の謎―欺く側の論理/欺かれる側の心理・一九九六年(藤田庄市) ほか)

著者等紹介

井上順孝[イノウエノブタカ]
1948年生。國學院大學神道文化学部教授。博士(宗教学)。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。同大学文学部助手を務めたのち、國學院大學日本文化研究所講師、助教授、教授を歴任、2002年より現職。2013年より同大學研究開発推進機構長を兼任。専門は宗教社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マウンテンゴリラ

3
複数の論者によるアンソロジー的な本でありながら、戦後の宗教の変遷が体系的に理解できる面白さを感じた。特に、戦後間もない頃からの新(興)宗教、その後に続くアニミズム的、カルト的な新々宗教等、宗教が益々反社会性を帯びてくるようになる経緯を把握することができた。しかし、私にとってそれは単なる興味の範囲に過ぎず、それよりも伝統宗教の現在と未来ということの方に関心が向けられた。特に、仏教の役割というものが、葬式仏教と呼ばれるような形式的あるいは商業的なあり方が、大きく崩れざるを得ない時代背景の中、→(2)2018/05/24

Haruka Fukuhara

3
葦津珍彦「現代神社の諸問題」(1956年頃)はGHQの占領政策に対する痛烈な批判を含む。日本国憲法礼賛・押しつけ憲法論否定の憲法学者はこの問題意識にどう応えるのか機会があれば聞いてみたいところ。岩波の出版物でこうした論が取り上げられるのは率直に言ってかなり驚いた。2017/03/22

numainu

2
評価C2017/03/09

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