出版社内容情報
世界はどのような連関を持っているのか―雑然とした事象にまなざしを向け,あらゆるものに拡がっていく好奇心はどのような書物と出会ってきたか.多様な文化を語る方法を言語・記号理論や歴史意識に求めた読書の軌跡.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Metonymo
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「私の考えていたまなざしとは、線的遠近法に見られるように、主体から放射されて客体に向かうものではなく、世界中に散乱して世界を眼に見えるものにしている可視化の能力の線分のようなものである」 「クックたちには「見る」ことしか方法がなかった。(略)見ることによって世界を織り込むやり方が、彼らの時代の知を形成したのであった」 バルト、ソシュール、バンヴェニスト、ベンヤミン、フーコーなど、著者の読書遍歴。「世界とはどのような不連続と連関によって成り立っているか」2013/07/03
びす子ちゃん
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「ある時期まで、われわれは建築を語るのに「空間」という言葉を使っていた。都市についてもそうであった。しかし七〇年代に入る頃から、とくに都市については「場所」という言葉を使うようになる。その際、アリストテレスには空間という言葉はなく、場所という言葉しかなかったことが引き合いに出された。トポスである。(中略)都市の下には死せる記憶の都市があり、さらにその下には忘れられた記憶の廃墟があることを思えば、「場所」という言葉の方が妥当であろう。「場所」とはこうした地層の重層をさすのである。」p104-52023/05/15
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