出版社内容情報
サンタクロースが話題になると,子どもも大人も目を輝かせる.どんなプレゼントをもらったか,サンタはいるのかいないのか.サンタクロースこそ人間が人間を愛することの証だと考える著者が,子どもとの楽しい読書体験,自らサンタの本を書くに至った事情,サンタがいかに共生の思想につながっているのかを生きいきと語る.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
347
本書は読書エッセイのシリーズ「グーテンベルクの森」の1冊として書かれている。それは著者の暉峻淑子氏がかつて『サンタクロースって本当にいるの?』を上梓した所縁からであり、したがって、ここでもタイトルのサンタクロースばかりではなく、「子どもと本」といった観点からのものが中心である。サンタクロースとの関わりから言えば、聖ニクラウスが司祭を勤めたミラの地(トルコ)を訪れていることが類書にはあまり見られない点か。ロバニエミ(フィンランド)にも行っているが、こちらはアメリカ流サンタクロースの観光地とのこと。2022/12/17
KAZOO
8
サンタクロースを求めて世界各国を旅したり、さらにサンタクロースにちなんださまざまな本や絵本を紹介してくれています。このシリーズも様々な人が本などを紹介してくれていいシリーズでしたが、あまり売れないせいか岩波書店の得意技で途中で終了しており残念です。2013/09/06
のん@絵本童話専門
2
『サンタクロースってほんとにいるの?』著者てるおかさんの本業は、経済学者。なぜサンタクロースの本を書くことになったのか、作品に込められた思い、作成秘話を語っています。サンタクロースの意義、豊かさとは?現代社会への問題提起も含まれた内容でした。日本の贈り物文化には下心があり物質主義的。本当に真心を込めたことになるのだろうか?という問いは確かに本質を突いています。それに、教育は立身出世の道具ではなく、人格を育てるものという主張もしごくその通りで。サンタクロースの本当の心を持ち得ているとは言い難い、痛いです。2022/12/25




