出版社内容情報
ロシア軍の圧倒的戦力による掃討作戦にさらされ,被害を黙殺されてきた抵抗の民たち.廃墟となった街を何度も訪れ,独立を目指す不屈の精神,敵兵やその母親たちをも助ける共同体のやさしさを伝え,彼らの素顔に迫る.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃま坊
19
フォトブック。20年ほど前の少数民族チェチェンの独立運動に対するロシアの植民地戦争のこと。この侵攻の大義は「反テロ戦争」とプーチン大統領は言うが、民族、宗教、油田パイプライン利権問題も関わっていたらしい。破壊され尽くした街の光景は今のウクライナ侵攻とほぼ同じ。ロシア軍は多くの一般人を逮捕拷問殺害したという証言が本文にある。2022/04/04
itokake
17
チェチェン初代大統領ドゥダエフ氏のカリスマはすごかった。輝いていた。私は新聞で彼の記事を切り抜いて保存していた。ところが第一次チェチェン紛争中、無念の戦死。享年52歳。それ以来チェチェンを封印して過ごしてきたが、図書館でふとこの写真集が目に留まった。瓦礫となった首都、溝に横たわる市民の遺体、虐殺、拷問。既視感を感じるのは、今もウクライナで同じことが起こっているからだ。チェチェンの首都グローズヌイを独立派はジョハルと呼ぶ。これはドゥダエフ大統領のファーストネーム。誇り高く義に厚いチェチェンの平和を祈る。2023/04/27
ひとみ
2
ウクライナ情勢の悪化に際してロシア周りの勉強。ソ連〜ロシアのこと全然知らないな……不勉強を反省。2022/03/01
Dr. Hiro Tanaka
1
チェチェン ジョージア アブハジア オセチアの関係をしらべたくて手にした一冊。ロシアが以前帝国主義的覇権を維持しようとしているのが伝わってくる。2006-2019にかけて、カザフ、ウズベクに行ってみて、ロシア的覇権はうすれているように感じたが、まだそこにはあるようだ2022/02/17