出版社内容情報
歴史学の戦後20年の研究成果の特色が学問と教育,学問と国民との結合の重視という点にあると見る立場から,戦後の歴史学を整理し,跡づけたもの.従ってそれぞれの学説の紹介を主眼とする通例の史学とは異なり,結論を追うことよりも,それを導き出した問題意識と方法を明示することに,主要な努力が向けられている.
内容説明
「現在、歴史学と歴史教育とは、大きな危機に直面している」―本書は、学問の成果を無視して国民教化のために歴史を利用しようとする六〇年代末の動向に厳しく対峙したものである。歴史学が新たなナショナリズムに供されようとしている今日、まさに読み返されなければならないだろう。
目次
序説 戦前と戦後の歴史学と歴史教育
1 歴史学と歴史教育の再出発(敗戦直後の天皇制批判;津田史学の問題 ほか)
2 一九五〇年前後の問題意識の激動(「世界史の基本法則」の問題提起;政治史への関心 ほか)
3 情勢の転換と歴史学の動向(アジア停滞性論克服の模索;マルクス主義史学とアカデミズム史学 ほか)
4 一九六〇年前後の歴史学(六全協とマルクス主義理論;『昭和史』論争の意義 ほか)
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