出版社内容情報
大きな社会のただ中のどこかに,反社会的な嫌悪すべき習慣にふけっている秘められた小さな社会がある-この妄想が,やがて大規模な魔女狩りへとつながっていく歴史のメカニズムとは? 今世紀の大量殺戮をも照らし出す洞察.
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
garth
9
もともとクリスチャンに向けられた嫌疑である幼児殺しとオージーが、カタリ派、フラティチェリ、ワルド派といった厳格派である異端に振り向けられ、「悪魔崇拝」が生まれてくる過程。スリリング。2018/05/03
ちり
3
当時の一般の裁判は原告側に立証責任があり被告無罪となると原告へのペナルティーもあったため裁判のハードルが高かった。しかし異端審問は当局が裁判の主体となり尋問に際して拷問も許されていた。そこへ、キリスト教の中で悪魔学とでもいうべきものが整理されて来たことにより、「異端」は外部ではなく、その辺の普通のキリスト教共同体の内部から見出されるようになった。それにより裁判を通した大規模な「魔女狩り」の隆盛に至った-----という感じだろうか。まとめると。2018/05/26
my
1
歴史考証の無双感がすごい。歴史学とはこういうものか!と目が覚めるようで本当にかっこいい2013/03/21
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