出版社内容情報
深い思索と豊かな人間性で,狂言の伝統と現代を問い続けてきた野村万作.今,70年の挑戦の道程を語る.加藤周一,観世榮夫,白石加代子ら,ゆかりの7人による万作論,主要演目の茂山千作・野村萬斎との三人三様の芸談を収録.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きくまる
1
狂言鑑賞の予習として読む。演劇にも様々な形態がある中で、そもそも「狂言」とは?伝統を引き継ぐということは、それを発展させるということは、そして目指すところは…と様々な視点から語られて、非常に興味深かった。萬斎さんのテレビ等の活躍もあり、狂言は今ファンも増えているように思っていたんだが、それゆえに歪められそうな部分、狂言の笑いの質が変わる危険性を孕んでいる(らしい)。まだまだ何かを論じられるほど狂言を観ていないのだけど、こういう背景を知って観るのもいい。十分耳年増になったところで、次回の公演が楽しみ。2014/10/13